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[関東]清水桜が丘高出身、国士舘大ルーキーFW大石が先発フル出場

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[4.5 第89回関東大学リーグ 早稲田大1-0国士舘大 駒沢]

 国士舘大FW大石竜平(1年=清水桜が丘高)が開幕戦・早稲田大戦へ2トップの一角で先発すると、フル出場を果たしてみせた。スタメン組で練習をしたのは開幕3日前というなか、必死にボールを追って、90分間を戦い抜いた。

 国士舘大の細田三二監督は「出だしは少し彼らしくはなかったけれど、失敗しても前へ前へ積極的にいく。彼らしい、いいデビューだったんじゃないか」と微笑んだ。

 突如、開幕3日前にスタメン組の練習へ参加。試合前日から緊張していたといい、試合直前には顔が引きつっていたという。そんな大石をみかねた主将のDF中村俊貴(4年=流通経済大柏高)や副将のDF山田真己人(4年=神戸U-18)からは「そんなに緊張するな」と声もかけられた。

 そして立った関東大学リーグのピッチ。緊張からか思うようにボールを受けることができず。受けても簡単にはたいてしまうシーンが続いた。後半5分には、MF田中智也(3年=横浜FMユース)の右クロスをゴール正面でフリーで受けるも、目前のFW林祥太(3年=久御山高)へ横パス。DFにカットされた。

 大石は「遠慮気味な部分があった。PA内に入ったら、譲らない精神でやっていたはず。でも、いざ自分の目の前にボールがこぼれたときに、横の人に預けてしまうのは自分の弱いところ。打って入るかはわからないが打たないと入らない」と険しい表情で振り返る。

「サッカーになったら1年も4年も関係ない。早稲田大の堅い守備を前に何もできなかったのが悔しい。負けたことが何よりも悔しい」

 後悔ばかりが口をついたルーキー。ともに2トップを務めた林は「どう活かしてあげればいいか、探りながらやっている感じだった。まだまだ連携が取れていないし、改善していきたい。(個人としての出来は)10点中2点くらいなほど、何も出来なかった。下級生が伸び伸び出来るようにプレーできれば」と後輩を思いやった。

 フル出場ながら、シュート0本に終わった大石。最後まで1年生FWを使い続けた指揮官は「あんなに遠慮するタイプじゃなく、どんどんシュートを打っちゃうタイプなんだけど」と言いながらも、「どこかで(フル出場を)クリアしないといけないから。何か可能性があるプレイヤーだから」と最後まで起用した理由を説明。「あれで点を取ったら出来すぎ」と話し、この日の動きは及第点だったと評価した。

 悔しいデビューとなったが、大石の大学サッカー生活は始まったばかり。初々しさをみせるFWは「まずはこれからの1週間で自分のいるポジションを失わないこと。結果を残したいなら、まずは試合に出ないといけない。明後日からまた練習が始まる。2時間の練習ですけど、その時間を大切にしたい」と力を込めた。

(取材・文 片岡涼)

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