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[プレミアリーグWEST]C大阪U-18が圧巻の6発!王者が東福岡相手に快勝発進!

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[4.11 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 C大阪U-18 6-1 東福岡高 J-GREEN堺]

 11日、高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグWESTが開幕した。昨年度、プレミアリーグWESTとチャンピオンシップを制して日本一に輝いたセレッソ大阪U-18(大阪)が昨年の全国高校総体で優勝している東福岡高(福岡)と対戦。6-1で快勝して好スタートを切った。

 注目対決は予想外の点差となった。立ち上がりから攻め込むC大阪は2分にU-18日本代表候補FW岸本武流(3年)の強烈な左足シュートがゴールを襲うと4分、8分、13分と岸本が立て続けにシュートを打ちこむ。対する東福岡もサイドからボールを運んで攻め返したが18分、C大阪は左サイドで相手のパスをインターセプトしたFW井上泰斗(3年)が内側に切れ込みながら右足シュート。これがU-18日本代表候補GK脇野敦至(3年)の頭上を破り、先制ゴールとなった。

 畳み掛けるC大阪は19分にもMF斧澤隼輝(2年)とSB堀江大騎(3年)の連係で右サイドを破ると、堀江のクロスをニアサイドでMF立石和真(3年)が頭で合わせて2-0。22分にはMF丸岡悟(3年)の左FKをニアサイドで井上泰が合わせる。これはGK脇野が好反応で弾いたが、詰めていた岸本が左足でゴールへプッシュして3点差。右サイドでテクニックを見せる斧澤とタイミング良く駆け上がってくる堀江が好連係を見せ、丸岡やMF上畑佑平士も技術の高さを示すC大阪は39分にも堀江の縦パスで抜け出した井上泰が、GKとの1対1を制して前半だけで4点のリードを奪った。

 大熊裕司監督が「必ず外せない部分」というハードワーク、そして前線からの連動したプレッシング。C大阪は相手のわずかなミスや緩みがあれば、切り替えの速さと技術で奪ったボールをあっという間にゴールまで運んでしまう。「多少速い攻撃は意識したいるんで、何本かいい形で取ることができた。もう少しクオリティ上げたい」と大熊監督。また、C大阪は予想に反して3バックのシステムで臨んできた東福岡に対し、「ボク自身も予期していなかったので、グラウンドの中でよく対応してくれたなと思います」(大熊監督)という対応力の高さも示して前半を最高に近い形で折り返した。

 前半終了間際にMF鍬先祐弥(2年)のラストパスから10番MF中村健人(3年)が連続してシュートまで持ち込んでいた東福岡は後半開始直後から4バックへ戻して反撃。交代出場のMF高江麗央(2年)がよくボールに絡み、左のMF橋本和征(3年)がオープンスペースでボールを受けるなど仕掛ける回数を増やしていった。だが個々のハードワークに加えて中央でU-18日本代表候補CB庄司朋乃也主将(3年)とCB森下怜哉(2年)、GK松原秀模(3年)が堅守を示すC大阪は逆に15分、相手のクリアボールを立石が右足ミドルでゴール左隅へ突き刺すファインショット。東福岡も直後に中村が風を計算に入れた技ありの右足FKをねじ込んで1点を返したが、攻撃の手を緩めないC大阪はカウンターやセットプレーから決定機をつくり続ける。

 脇野の意地とも言えるような連続ビッグセーブで失点を逃れる東福岡だったが、38分にC大阪FW松岡大智(2年)のラストパスからU-18日本代表候補SB舩木翔(2年)に左足で決められて6点目を献上。東福岡は後半によく盛り返していたものの、前半の4失点が痛すぎた。中村はC大阪について「強いです。CB、バックラインで少ない数で回せる分、前に人数かけられるし、ロングボールも質高くて、前も収まるしスピードもあって対応しきれなかった」と説明。森重潤也監督は「前半短時間で失点してしまって、そこで修正がきかなかったという感じがします。(半年、1年後に差を詰めるためにきょう出場していた)選手が成長するのか、他の選手が成長してくるのか分からないですけれど、きょうのゲームであまりにも差があり過ぎたのでどう捉えていけるか」と語り、選手たちの奮起を促した。

 一方、連覇へ向けて好発進したC大阪の選手たちは昨年の日本一、チャンピオンシップで経験した興奮が力になっている。井上泰は「あんなにいいスタジアム(埼玉スタジアム)でプレーできたら絶対にいい経験になるし、次に繋がると思う。今年も目の前の試合を1試合1試合頑張って最終的にあの場に立てればいい」と誓う。また主将の庄司は「出だし良かったですけど、まだ1年通してやらないといけない」と気を引き締め、「何が起こるか分からないですけどチームで1年間通して良い結果を出せるようにしたい」と意気込みを口にした。一戦一戦、目の前の試合に集中して勝ち点を積み重ね、今年も冬に歓喜の瞬間を味わう。

(取材・文 吉田太郎)
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