[プレミアリーグWEST]交代出場組も躍動のG大阪ユース、難敵・名古屋U18を4発撃破!
[4.12 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 G大阪ユース 4-1 名古屋U18 万博記念競技場]
高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグWESTは12日、第1節2日目の2試合を行い、昨年2位のガンバ大阪ユース(大阪)と同4位・名古屋グランパスU18(愛知)との一戦は、後半に4得点を奪ったG大阪が4-1で勝った。
昨年はともに優勝したC大阪U-18と勝ち点1差。わずかな差で優勝を逃した両チームの今季開幕戦はG大阪が制した。ともにG大阪のトップチームに2種登録されているMF市丸瑞希とMF岩本和希(ともに3年)という世代トップレベルのボランチコンビ中心に中盤での主導権を握ったG大阪が、試合を優勢に進める。対して前半、ボールの失い方が悪かった名古屋は前線からの守備がハマらず後手となり、G大阪のパスワークに揺さぶられる展開となった。
G大阪は立ち上がりに右SB杉山天真(2年)からの折り返しを受けたU-18日本代表候補FW高木彰人(3年)がPAを斜めに切れ込んでシュート。26分には左CKのセカンドボールを繋いで岩本がクロスバー直撃の右足シュートを放ち、直後にもMF食野亮太郎(2年)が決定機を迎えるなどチャンスをつくる。だが、ともに身長160cm台のCB加藤直生とCB高橋誠二郎(ともに3年)をはじめ、ゴール前での集中力高い名古屋は最後のところで踏ん張って得点を許さない。G大阪は食野や市丸がミドルシュートを放つシーンもあったが、全体的にややアグレッシブさを欠いて前半はゴールをこじ開けることができなかった。
逆に名古屋も注目FW森晃太(3年)や相手の背後を狙うFW北野晴矢(3年)にボールが入ると、ビッグチャンスが生まれる。15分にはスペースへ飛び出した北野がループシュート。17分には左サイドを個で打開した森がゴールへ迫り、22分にも抜け出した北野の右足シュートがポストをかすめる。そして31分には左サイドからのドリブルでDFの足を止めたU-18Jリーグ選抜SB吹ヶ徳喜が中央まで潜り込んで右足シュートへ持ち込む。だが、G大阪はこれをU-18日本代表候補の左SB初瀬亮(3年)がストップ。先制点を奪って流れを傾けたかった名古屋だが、チャンスをものにできず、また高木を筆頭に個々のハードワークと球際での厳しい潰しを見せるG大阪からリードを奪うことができなかった。
スコアは後半4分に動いた。G大阪はテンポ良くボールを動かすと、左サイドの初瀬がPAへショートパス。これを食野がスルーすると、マークを外してゴール方向へドリブルした高木を名古屋DFが後方から倒してPKが与えられた。G大阪はこれを高木が右足で右隅へ決めて先制。名古屋の高田哲也監督は「前半はパス、パス、パスで来てくれていたので何とかこじ開けられなかったですけど、後半入ってあそこでドリブルで突っかけられた時に人につられて開けられてしまったのがもったいなかった」と残念がっていたが、「もっとゴールを目指せと言われていた」(市丸)というG大阪が仕掛ける怖さを加えて均衡を破った。
G大阪は16分にも市丸のスルーパスからFW宮森祐希(3年)が決定的なシュートを放つと、23分には右サイドを突破した宮森のラストパスから高木が決定機を迎える。名古屋は1点差のまま食い下がっていたが26分、G大阪は右サイドから杉山がループパスをPAへ入れると、これをゴールライン際でFW武田太一(3年)がつつき、最後はこぼれ球を食野がゴールへ押し込んだ。さらにG大阪は31分、初瀬の素晴らしいサイドチェンジから交代出場のMF大原俊輔(3年)がラストパス。これを受けた交代出場FW山中海斗(3年)が連続の切り返しから右足シュートをゴール右隅へ流し込んだ。名古屋も42分に交代出場のFW杉本崇太朗(2年)が相手のクリアをチャージ。迫力あるドリブルを見せ続けていた森がこのシーンでも強引にPAへ割って入ると、フォローした杉本のラストパスをファーサイドの交代出場FW深堀隼平(2年)が左足で押し込んで1点を奪い返す。直後に連続で決定機を迎えるなど名古屋の反撃が勢いを増したが、G大阪は49分、クリアボールを交代出場MF江崎遼(3年)が鮮やかな左足ミドルをゴール右隅へ突き刺して4-1。G大阪の高木は快勝発進について「いいスタートは切れたと思うけれど、これから一年間続けられるかがプレミア優勝にも繋がってくる。優勝するためには負けないことが大切だと思うんで、しっかりと勝ち点を積み上げていきたい」と語った。
G大阪の梅津博徳監督は交代出場の選手たちの活躍について「(先発と)ギリギリのところなんで、控え(だけ)で頑張ってほしいという選手でもないので、タイミングを見てスタートで行くこともあると思います」と厚い信頼を口にする。また先発メンバーの半数がトップチームのキャンプを経験しているチームは妥協することなく、トップでの戦いを意識したハードワーク、球際での激しいプレーを見せ続けた。名古屋の高田監督が「個々がしっかりしているんで、プレッシャーかけられても彼らは慌てないですよね。ウチなんか後手で取りに行くと簡単にいなされてしまうところがあった」という巧さと、同じく高田監督が認めていた中心選手たちの頑張り。「戦えつつ上手いチームになっていきたいと思っています」と梅津監督が語るG大阪が、優勝争いの最中だった昨年の終盤、痛い黒星を喫している難敵・名古屋をまずは突破した。
(取材・文 吉田太郎)
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2015プレミアリーグWEST
高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグWESTは12日、第1節2日目の2試合を行い、昨年2位のガンバ大阪ユース(大阪)と同4位・名古屋グランパスU18(愛知)との一戦は、後半に4得点を奪ったG大阪が4-1で勝った。
昨年はともに優勝したC大阪U-18と勝ち点1差。わずかな差で優勝を逃した両チームの今季開幕戦はG大阪が制した。ともにG大阪のトップチームに2種登録されているMF市丸瑞希とMF岩本和希(ともに3年)という世代トップレベルのボランチコンビ中心に中盤での主導権を握ったG大阪が、試合を優勢に進める。対して前半、ボールの失い方が悪かった名古屋は前線からの守備がハマらず後手となり、G大阪のパスワークに揺さぶられる展開となった。
G大阪は立ち上がりに右SB杉山天真(2年)からの折り返しを受けたU-18日本代表候補FW高木彰人(3年)がPAを斜めに切れ込んでシュート。26分には左CKのセカンドボールを繋いで岩本がクロスバー直撃の右足シュートを放ち、直後にもMF食野亮太郎(2年)が決定機を迎えるなどチャンスをつくる。だが、ともに身長160cm台のCB加藤直生とCB高橋誠二郎(ともに3年)をはじめ、ゴール前での集中力高い名古屋は最後のところで踏ん張って得点を許さない。G大阪は食野や市丸がミドルシュートを放つシーンもあったが、全体的にややアグレッシブさを欠いて前半はゴールをこじ開けることができなかった。
逆に名古屋も注目FW森晃太(3年)や相手の背後を狙うFW北野晴矢(3年)にボールが入ると、ビッグチャンスが生まれる。15分にはスペースへ飛び出した北野がループシュート。17分には左サイドを個で打開した森がゴールへ迫り、22分にも抜け出した北野の右足シュートがポストをかすめる。そして31分には左サイドからのドリブルでDFの足を止めたU-18Jリーグ選抜SB吹ヶ徳喜が中央まで潜り込んで右足シュートへ持ち込む。だが、G大阪はこれをU-18日本代表候補の左SB初瀬亮(3年)がストップ。先制点を奪って流れを傾けたかった名古屋だが、チャンスをものにできず、また高木を筆頭に個々のハードワークと球際での厳しい潰しを見せるG大阪からリードを奪うことができなかった。
スコアは後半4分に動いた。G大阪はテンポ良くボールを動かすと、左サイドの初瀬がPAへショートパス。これを食野がスルーすると、マークを外してゴール方向へドリブルした高木を名古屋DFが後方から倒してPKが与えられた。G大阪はこれを高木が右足で右隅へ決めて先制。名古屋の高田哲也監督は「前半はパス、パス、パスで来てくれていたので何とかこじ開けられなかったですけど、後半入ってあそこでドリブルで突っかけられた時に人につられて開けられてしまったのがもったいなかった」と残念がっていたが、「もっとゴールを目指せと言われていた」(市丸)というG大阪が仕掛ける怖さを加えて均衡を破った。
G大阪は16分にも市丸のスルーパスからFW宮森祐希(3年)が決定的なシュートを放つと、23分には右サイドを突破した宮森のラストパスから高木が決定機を迎える。名古屋は1点差のまま食い下がっていたが26分、G大阪は右サイドから杉山がループパスをPAへ入れると、これをゴールライン際でFW武田太一(3年)がつつき、最後はこぼれ球を食野がゴールへ押し込んだ。さらにG大阪は31分、初瀬の素晴らしいサイドチェンジから交代出場のMF大原俊輔(3年)がラストパス。これを受けた交代出場FW山中海斗(3年)が連続の切り返しから右足シュートをゴール右隅へ流し込んだ。名古屋も42分に交代出場のFW杉本崇太朗(2年)が相手のクリアをチャージ。迫力あるドリブルを見せ続けていた森がこのシーンでも強引にPAへ割って入ると、フォローした杉本のラストパスをファーサイドの交代出場FW深堀隼平(2年)が左足で押し込んで1点を奪い返す。直後に連続で決定機を迎えるなど名古屋の反撃が勢いを増したが、G大阪は49分、クリアボールを交代出場MF江崎遼(3年)が鮮やかな左足ミドルをゴール右隅へ突き刺して4-1。G大阪の高木は快勝発進について「いいスタートは切れたと思うけれど、これから一年間続けられるかがプレミア優勝にも繋がってくる。優勝するためには負けないことが大切だと思うんで、しっかりと勝ち点を積み上げていきたい」と語った。
G大阪の梅津博徳監督は交代出場の選手たちの活躍について「(先発と)ギリギリのところなんで、控え(だけ)で頑張ってほしいという選手でもないので、タイミングを見てスタートで行くこともあると思います」と厚い信頼を口にする。また先発メンバーの半数がトップチームのキャンプを経験しているチームは妥協することなく、トップでの戦いを意識したハードワーク、球際での激しいプレーを見せ続けた。名古屋の高田監督が「個々がしっかりしているんで、プレッシャーかけられても彼らは慌てないですよね。ウチなんか後手で取りに行くと簡単にいなされてしまうところがあった」という巧さと、同じく高田監督が認めていた中心選手たちの頑張り。「戦えつつ上手いチームになっていきたいと思っています」と梅津監督が語るG大阪が、優勝争いの最中だった昨年の終盤、痛い黒星を喫している難敵・名古屋をまずは突破した。
(取材・文 吉田太郎)
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