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ACLでの日本勢を顧みる柏FW工藤「うちが引っ張っていかないと」

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[4.22 ACLグループリーグ第5節 柏3-2全北現代 柏]

「日本勢というところで言うと、うちが引っ張っていかないといけないという気持ちは強い」。今季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で苦戦が続くJリーグ勢の中で唯一、グループリーグ最終節を残して決勝トーナメント進出を決めた柏レイソルのFW工藤壮人は、アジアで戦う決意をそう口にした。

 柏がアジア制覇に懸けているのは、今年に限った話ではない。2年前、ベスト4まで進出した際も「本気で(優勝を)狙っていた」(DF鈴木大輔)といい、出場が叶わなかった昨年でさえ、主将のMF大谷秀和は「もう一度あの舞台へ」と強い想いを明かしていた。選手だけでなく、サポーターの「柏から世界へ」というチャントをはじめチームを挙げてACLを戦っている。

 これまでのところ3勝2分の無敗でグループリーグ首位通過を決めている柏だが、頂点を目指すに当たって取り組むべきことは見えている。「3-0からの試合運びにはまだまだ課題が残る。チームとしての未熟さはしっかりと受け止めないといけない」。3点のリードを奪い、全北現代(韓国)にほとんど何もさせなかった前半から一転、2点を追い上げられ、あわや同点というところまで押し込まれた展開を工藤は反省する。

 3-2とされたラスト10分、工藤は守り切って逃げるのではなく攻めに出ることで、同点を狙う全北現代の勢いを削ごうとしていたという。「時間稼ぎに行くのは逆にチームのバランスを崩すのかなと思いましたし、自分たちがよりゴールに迫って行くことで相手のDFだったり、前の選手が戻らざるを得ない状況をつくるのが大事」。来月19日から始まるノックアウトラウンドを前に、背番号9はしたたかさも覗かせた。

(取材・文 奥山典幸)
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