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J1通算140ゴールで“カズ超え”の大久保「次はゴンさん」

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[5.2 J1第1ステージ第9節 F東京2-1川崎F 味スタ]

 公言どおりのカズダンスだった。川崎フロンターレは前半21分、MF中村憲剛の左FKにファーサイドから走り込んだFW大久保嘉人が頭で合わせ、ゴールネットを揺らす先制点。“カズ超え”となる歴代単独4位のJ1通算140ゴールを記録した。

 FW三浦知良(横浜FC)と並ぶ歴代4位タイのJ1通算139ゴール目を決めた前々節の甲府戦(3-0)後、「140点で(カズの記録を)超えたら」カズダンスを披露すると宣言していた大久保。メインスタンドのテレビカメラを指差しながら走っていくと、コーナーフラッグ付近で中村、FWレナトと一緒にカズダンスを踊った。

「何気に良かったんじゃないですか?」。試合後、報道陣にカズダンスの“出来”を聞かれると、冗談交じりに応じた。「バッチリでした。練習? 1回しかしてないけど、スムーズでしたね」と表情を緩め、今後については「もうできないでしょ。自分のじゃないので」と明言。最初で最後のカズダンスだった。

 チームは後半の2失点で逆転負け。「すごくもったいない。今日は痛い、痛すぎる。負けても次があるって思うこともあるけど、今日ほど悔しい試合はない」。前節の柏戦(1-4)に続いて今季初の連敗。優勝争いから後退する痛恨の敗戦に悔しさを隠さなかった。

「このチームはセットプレーからよく失点しているし、それで勝ち点を落としている。なんで修正できないのかな」。憮然とした表情を浮かべる大久保は「でも、まだまだあきらめてない。次の試合はすぐに来るので、悪かったところを修正していきたい」と、自分に言い聞かせるように気持ちを切り替えた。

 チームを勝利に導くためにも、自分自身のゴール数もまだまだ伸ばしていくつもりだ。「あこがれの人を超えられてうれしいけど、まだまだ上を目指してやっていきたい」と話す視線の先にはJ1歴代最多得点記録保持者である中山雅史氏の存在がある。

 149ゴールで2位のFWマルキーニョス(神戸)、147ゴールで3位のFW佐藤寿人(広島)の上に君臨するのが、J1通算157ゴールで歴代1位のゴンだ。「次はゴンさんでしょ。そこを目標にやります。今シーズン中に? 行ければ行きたいけど」。J1歴代最多得点記録まで、あと17点。3年連続得点王の先には偉大な記録が待っている。

(取材・文 西山紘平)

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