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F東京は苦手鹿島に敗れて5試合ぶり黒星

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[5.10 J1第11節 F東京0-1鹿島 味の素]

 J1は10日に第11節を各地で行い、味の素スタジアムでは2位のFC東京と11位の鹿島アントラーズが対戦した。F東京は鹿島戦を苦手としており、リーグ戦の通算成績が5勝7分16敗で08年10月26日以来、勝利がない。この試合でも前半に先制点を奪われると、後半の反撃も実らずに0-1で敗戦。リーグ戦では5試合ぶりとなる黒星を喫している。

 F東京は5日のJ1第10節・仙台戦(3-2)で警告を受け、出場停止のDF吉本一謙に代わり、DFカニーニが6試合ぶりに先発入り。またFW前田遼一に代わり、FW河野広貴が2試合ぶりに先発している。一方、鹿島は5日のAFCチャンピオンズリーグのFCソウル戦(2-3)と同じスターティングイレブンで試合に臨んでいる。
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 序盤、フィニッシュの数では鹿島が上回る。前半4分にFW赤崎秀平がPA外からミドルシュートを放ったのを皮切りに、同8分には速攻からMF遠藤康がシュートを打つが、DFにブロックされる。同9分にもセットプレーの流れから、MF柴崎岳の上げたクロスにDF山本脩斗がヘッドで合わせたが、GK権田修一の好セーブに遭い得点できない。

 その後は両チームともに手堅い試合運びを見せ、チャンスをつくれないまま時間が進んでいく。前半33分には、MF小笠原満男が左から右に展開したボールを受けた柴崎がPA外からゴールを狙ったが、GK権田にキャッチされる。前半34分、F東京を押し込んだ鹿島は、山本がゴール前にクロスボールを入れる。赤崎が反応したがボールに合わせることはできず、DF森重真人に跳ね返される。このこぼれ球をMF土居聖真が1タッチでシュート。これがゴールに決まり、鹿島が1点を先制した。

 攻勢の鹿島は38分にもDF西大伍のクロス気味のボールが、F東京のゴールマウスを捉えたが、GK権田が枠外へはじき出している。F東京のファーストシュートは、前半40分。自陣からカウンターに出ると、左サイドからFW東慶悟が折り返したボールを、GK曽ヶ端準がパンチング。これをPA外で拾ったMF米本拓司が右足を振り抜いたが、ボールは右に逸れて行った。このまま前半はアウェーの鹿島が1点をリードして折り返した。

 F東京は後半の開始から河野と羽生を下げ、MF高橋秀人とFW前田遼一を起用した。後半の立ち上がりはF東京が鹿島を押し込む。3分にはCKから前田がヘッドでゴールを狙ったが、GK曽ヶ端の正面を突く。同9分には東がゴール正面からシュートを打つも、再びGK曽ヶ端に抑えられる。同13分には中盤で縦パスを受けたFW武藤嘉紀が前にボールを運び、左サイドの東にパス。東が折り返しを入れたが、DFにクリアーされた。

 鹿島は14分に赤崎を下げ、FW高崎寛之を投入する。同19分にはDFファン・ソッコを下げて、DF青木剛を投入した。後半22分には鹿島がチャンスをつくり、高崎がPA外からゴールを狙ったが、追加点は挙げられない。同24分には柴崎がミドルシュートを放つが、GK権田に防がれる。その1分後には遠藤もミドルシュートを放ったが、枠を捉えられない。

 鹿島は25分に土居を下げてDF植田直通を起用して交代枠を使い切った。東京も29分に梶山を下げ、MF三田啓貴を投入する。直後のCK、F東京はカニーニがフリックしたボールにDF森重真人がヘッドで合わせたが、シュートはクロスバーに嫌われて得点できない。同35分にはCKから前田がヘッド。流れたボールを東がゴールに押し込むも、手でボールを押し込んでいたため、得点は認められなかった。

 鹿島も37分、追加点のチャンスを迎えるが、柴崎のシュートはクロスバーを叩いた。同42分には再びF東京、CKから前田がヘッドでゴールを狙うがクロスバーを越えて行った。同44分にはボールを持ち上がった柴崎からのパスを受けたカイオがシュートするも、ボールはDFに当たり枠外へ飛んだ。

 4分間のアディショナルタイム、GK権田もゴール前に攻め上がるなど執念を見せたF東京だったが、最後まで同点ゴールを挙げられずに試合終了。鹿島が1-0で勝利している。

(取材・文 河合拓)

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