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[総体]ユース取材ライター陣が推薦する「総体予選注目の11傑」vol.1

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特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国高校総体予選注目の11傑』」

 ゲキサカでは熱戦がスタートしている平成27年度全国高校総体「2015 君が創る 近畿総体」サッカー競技(兵庫)予選の注目選手を大特集。「総体予選注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に総体予選注目の11選手を紹介してもらいます。第1回は関西を中心に活動する森田将義氏による11名です。

 森田将義氏:「2020年に開催される東京五輪のレギュレーションが現行の「23歳以下+オーバーエイジ3人」という年齢制限で行われた場合、出場資格を得るのは1997年1月1日以降に生まれた選手たち。東福岡高からヴィッセル神戸に入ったMF増山朝陽など今年、高校を卒業した早生まれの選手と現在、高3の選手たちが筆頭の世代となる。今年に入ってU-18代表が本格始動するなど5年後を見据えた動きが加速する中、今回は代表にお薦めしたい11人を選出。他にも選びたくても選べなかった選手が多くいるので、『5年後の主役候補がいるかも?』という目線で皆さんも総体をチェックしてはいかがでしょうか」

GK脇野敦至(東福岡高3年)
「昨年の全国総体で東福岡の優勝に貢献して名を上げた守護神だが、最終学年を迎えた今季は不調に苦しみ、『ゼロで終えた試合がほとんどなかった』という春先を過ごした。だが、プレミアリーグWESTで無失点試合を重ねるなど状態は改善。連覇に導けるか期待したい」

DF吉川航平(徳島市立高3年)
「圧倒的な走力を武器に右サイドを果敢に仕掛けるSB。試合終盤になっても質が落ちない攻め上がりは異質で、徳島市立の河野博幸監督は『うちは走れる選手が多いけど、その中でも吉川のスプリントは際立っている』と話す程」

DF安田拡斗(履正社高(3年)
「1年時から履正社の守備に君臨するクレバーなCB。的確な判断力を活かしたボール奪取とキャプテンシーが光る。今季は怪我で出遅れたが、総体予選直前に復帰。『拡斗が戻れば変わるはず』と平野直樹監督が信頼を寄せるように、プレミアリーグで失点が続くチームの全国進出への鍵を担う」

DF大桃海斗(帝京長岡高3年)
「身体能力が売りの選手で、中学時代はCBとFWの掛け持ちが続いたが、高1の夏以降はCBに専念。『声をかけて周りを動かすのが好き。DFだとキックや対人も活かせる』と適職につき、成長を続ける。総体で活躍し、代表復帰に繋げたい」

DF北城俊幸(青森山田高3年)
「『アイツが後ろにいることが、今年のチームにとって大きい』と青森山田・黒田剛監督が信頼を寄せる左SB。167cmと小柄ながらも果敢な声出しでチームを鼓舞する。また、対人守備とタイミングの良い上がりからのクロスも力十分」

MF上村大悟(立正大淞南高3年)
「スピードに乗ったドリブルでサイドから好機を作るMF。昨季から出場機会を掴んだが、全国総体の大津戦(熊本)ではPKを失敗し、2回戦敗退。選手権は怪我に泣き、出場出来なかった。全国総体で悔しさをぶつけたい」

MF森島司(四日市中央工高3年)
「1年時に選手権4強を経験したMFだが、昨季は夏冬ともに全国行きを逃す一年に。捲土重来を期す今季は『昨年はボールを失わないように無難なプレーばかりで、積極的だった1年生の時の良さをなくしていた』と自らを見つめ直し、攻守両面で存在感が増した」

MF山本蓮(久御山高3年)
「柔らかなボールタッチから繰り出すパスとドリブルで観る者を魅了するMF。アイディア溢れる仕掛けは技巧派集団として知られる久御山の中でも際立つ程だ。高校生活で初めてとなる全国出場を掴めばブレイクする可能性は大きい」

MF田中聖也(滝川二高3年)
「名門・タキニの攻撃を託されたプレーメーカー。昨季は1学年上の先輩MF千葉涼介(現・甲南大)の黒子として、運動量を活かした守備でバランスをとったが、最上級生となった今季は『得点を取りたい意識が強まった』と攻撃で輝きを放つ」

MF梅田魁人(高川学園高3年)
「2年生だった昨季から10番を背負う押しも押されもせぬエース。今季はFWとしてのプレーが続いたが、チームが守備に重点を置くようになった4月半ばからボランチに。高い予測力を活かしたボール奪取からの組み立てでチームを支える」

FW村上魁(野洲高3年)
「入学時から名の知られたFWがついに最終学年に。簡単には倒れないボディーバランスの良さと独特の間合いで仕掛けるドリブルが持ち味だが、副将を任された今季はパスで周囲を使う意識も芽生えつつある。全国でも、力を見せられるか注目だ」

[写真]一時の不振から脱した前回王者・東福岡GK脇野は森田氏が注目する守護神

執筆者紹介:森田将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。路頭に迷っていたころに放送作家事務所の社長に拾われ、10代の頃から在阪テレビ局で構成作家、リサーチとして活動を始める。その後、2年間のサラリーマン生活を経て、2012年から本格的にサッカーライターへと転向。主にジュニアから大学までの育成年代を取材する。ゲキサカの他、エル・ゴラッソ、サッカーダイジェストなどに寄稿している。
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【特設ページ】高校総体2015

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