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AT弾含む武藤の2ゴールでF東京が甲府に勝利

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[5.20 ナビスコ杯第5節 F東京2-1甲府 味の素]

 ナビスコ杯は20日、第5節を各地で行い、A組1位のFC東京は、ホームで7位のヴァンフォーレ甲府と対戦した。前半にFW武藤嘉紀のナビスコ杯の初ゴールで先制する。後半40分に追い付いかれたが、アディショナルタイムに再び武藤がゴールを決めて、2-1で勝利。F東京が勝ち点3を上積みして、首位をキープしている。

 F東京はDF松田陸、DF丸山祐市が最終ラインで先発出場。また浦和戦で加入後初ゴールを挙げたFW前田遼一も先発に復帰している。一方、甲府は16日の山形戦(2-0)からDF新井涼平を除く10選手を変更して試合を迎えた。
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 序盤からF東京がボールを保持するも、最終ラインを5枚、中盤4枚のブロックをつくりスペースを消して来る甲府を前にシュートを打てない。前半12分には逆に甲府のMF堀米勇輝がドリブルでボールを運び、左足でシュートを打ったが、GK権田修一に正面で抑えられた。

 前半15分にCKを得たF東京は、DF太田宏介の上げたクロスを前田がヘッドで合わせたが、ポジション取りの際のファウルを取られた。その直後には甲府のゴールキックを反撃につなげ、最後はMF米本拓司がミドルシュートを放ったが、わずかにクロスバーを越えた。

 その後は両チームともミスが多く、見せ場のないまま時間が推移する。そんな中で違いを示したのは、FW武藤嘉紀だった。前半41分、右サイドからDF森重真人がクロスを上げると、PA内でマークを外し、左足でダイレクトボレー。これが決まってF東京が1点を先制した。この1点でF東京がリードして前半を折り返す。

 ハーフタイム、マッシモ・フィッカデンティ監督の「リスクを冒さずに、攻撃しよう」の言葉を受け、F東京は左サイドから太田や米本がアーリークロスをゴール前に送り、最低限の人数で攻めた。

 後半10分に甲府はFW盛田剛平を下げ、FWアドリアーノを投入する。同11分には太田のクロスがPA内の前田に渡るが、前田のシュートはGK荻晃太に防がれた。一方の甲府は引いたF東京を崩せない時間が続いたが、後半21分、PA内までボールを運びアドリアーノがシュートを放ったが、GK権田修一に防がれた。さらに甲府はMF野田公紘史を下げて、MF橋爪勇樹を起用する。F東京は25分にもCKのボールが流れて前田がゴールを狙ったが、シュートを枠に飛ばせない。

 F東京は後半25分に2枚目の交代カードを切り、三田を下げて、MF羽生直剛をピッチに送り出した。甲府は何度かFW伊東純也がドリブルでボールを運ぶが、攻撃は単発で相手を脅かすことはできない。同38分には最後の交代枠でMF保坂一成を下げて、MF稲垣祥を投入した。同39分にはロングボールを味方が競り勝ったボールをアドリアーノがボレーで合わせたが、GK権田にキャッチされる。

 少しずつ、好機をつくってきた甲府は40分、左サイドで松本がボールを持ち、F東京の最終ラインの裏をドリブルで突破すると、GK権田との1対1を制して同点に追い付いた。F東京は42分にMF東慶悟を下げて、FW林容平を投入する。アディショナルタイムには武藤が再びドリブルから仕掛けて左足でシュートを放ったが、右に外れて行った。

 このまま試合は終わるかと思われたが、太田のFKから林が折り返したボールに武藤が詰めてゴールに押し込み、F東京が勝ち越しに成功。土壇場で決勝点を挙げたF東京が2-1で勝利して勝ち点を10に伸ばした。

(取材・文 河合拓)

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