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1G1Aの大宮MF泉澤「まだ全然満足していません」

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[6.6 J2第17節 大宮2-0讃岐NACK]

 5月のJ2月間MVP候補に選出された大宮アルディージャのMF泉澤仁。6月に入っても、その勢いは止まらない。6日の讃岐戦では、1ゴール1アシストの活躍を見せて勝利に貢献、試合後にはマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。

 立ち上がり引いて守備を固めた讃岐を攻めあぐねていた大宮だが、一瞬の隙を見逃さなかった。相手の攻撃を食い止めると、中盤からMFカルリーニョスがロングパス。これを左サイドで受けた泉澤がドリブルで仕掛け、DFを振り切って右足でシュートを決めた。

 この場面、中央に詰めているFW播戸竜二の姿を視界に捉えていたが、あえて勝負を仕掛けたという。「播さんが中にいたのは分かっていたのですが、相手も結構頑張って(マークに付こうとして)いたので、それ(播戸の動き)をうまく利用してやろうと思っていました」と、泉澤は振り返る。

 さらに、後半22分にも左サイドから追加点をアシスト。しかし「シュートでも、パスでも、どっちでもいいと思いました。シュートを打って入らなくても、誰かに当たって入るかなとイメージしていた」という最後のキックよりも、ポイントだったのはMF家長昭博との連係で相手を崩せたことだったと話す。

「その前の崩しで、アキさん(家長)との関係が良かったからアシストにつながったと思います。チームで狙っている崩しの形だと思いますし、アキさんと良い距離感でできたのが良かったと思います」

 家長もまた泉澤とのプレーについて「やりやすいですね」と言い、「彼のやりたいことがなんとなく分かりますし、僕のやりたいことも分かってくれる。自然と分かり合える部分がありますね。あまりサッカーについては話さないですけどね、ロッカーも隣なんですけど」と、言葉にせずとも感覚が合うことを認めた。J2優勝、J1昇格を目指す大宮にとって、2人のコンビネーションは今後も大きな武器となりそうだ。

 この日のゴールで、今季通算4点目を挙げた泉澤。だが、「ゴールを挙げることよりも、勝つことが嬉しい。まだ全然満足していません。勝ち続けたいっていう欲しかないです。3連勝していますが、キックオフの瞬間にスイッチが入って、『勝ちたい、勝ちたい』っていう気持ちになります」と、勝利への強い意欲を見せた。5月の月間MVP候補に選ばれが、それについても「MVPは僕じゃないと思います。まだまだっす。加藤さんじゃないですか?」と、先輩を立てた。

(取材・文 河合拓)

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