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川崎Fがエウシーニョの劇的AT弾で湘南との神奈川ダービーを制す

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[6.7 J1第1ステージ第15節 川崎F2-1湘南 等々力]

 J1は7日、第15節を各地で行い、6位の川崎フロンターレと7位の湘南ベルマーレによる神奈川ダービーが等々力陸上競技場で行われた。試合は1-1で迎えた後半のアディショナルタイム、湘南陣内でボールを奪った川崎FのMFエウシーニョが値千金の決勝ゴールを叩き込み、川崎Fが2-1で勝利。勝ち点3をつかんでいる。

 ホームの川崎Fは、前節の清水戦(2-5)から先発3人を変更。DF角田誠、MF中村憲剛、FWレナトに代わり、DF井川祐輔、MF小宮山尊信、出場停止明けのFW大久保嘉人が先発した。対するアウェーの湘南は前節の広島戦(0-0)から一人が変更。MF永木亮太が出場停止となり、MF菊地俊介が先発出場している。
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 試合は早い時間帯に動く。前半4分、高い位置で圧力を掛けてボールを奪った湘南は、右サイドからDF遠藤航の上げたクロスにMF高山薫がDFラインの裏で合わせてゴールネットを揺らし、1点をリードした。

 川崎Fは最終ラインと中盤の底でボールを回すものの、湘南の守備を崩すことはできない。逆に湘南は前半22分にはFW大竹洋平がシュートを放つなど、川崎Fの縦パスを引っかけてからのカウンターでフィニッシュに持ち込む場面をつくった。

 なかなか攻撃を組み立てられなかった川崎Fは、前半24分に大久保が距離のある位置から思い切り良く左足を振り抜く。ボールはゴールマウスを捉えたが、GK秋元陽太の好セーブに阻まれて得点にはつながらなかった。隙を見せない湘南は前半42分に相手のパスミスを拾い、大竹が仕掛ける場面もあったがチャンスを広げられず。川崎FはFW陣までボールをつなげられずに試合を折り返した。

 後半の立ち上がりも湘南のペース。大竹がループシュートでゴールを狙う場面や、CKからのサインプレーで追加点を目指す。同9分には自陣からカウンターを仕掛けて、MF菊池大介がミドルシュートを放つ。ボールはクロスバーを叩き、真下に落下。ゴールラインを越えたか微妙なところだったが、得点は認められなかった。

 後半12分に川崎Fは武岡を下げて、MF中村憲剛を投入する。同15分にはその中村が大久保からのパスを受けてPA内に突進。DFに倒されると、PKが与えられた。これを大久保が決めて川崎Fが試合を振り出しに戻す。

 湘南も後半17分に最初の交代枠で大竹に代えて、FW山田直輝を起用する。同24分にも川崎Fは空中戦の競り合いで中村がファウルを得る。このFKを大久保が直接狙ったが、ボールはクロスバーを越えて行った。湘南も後半33分には山田がPA外から左足でシュートを放ったが、ゴールマウスを捉えられない。

 川崎Fは後半37分に森谷を下げて、MF三好康児を送り出す。同39分には大久保が右サイドにスルーパスを送ると、右DFに入った小宮山がクロスを入れる。これに中村がヘッドで合わせたが、枠を捉えられなかった。湘南はFW大槻周平に代えて、MFキム・ジョンピルを投入する。後半44分には遠藤のミドルシュートが井川の手に当たり、PAすぐ外の絶好の位置で湘南にFKが与えられる。これを藤田が直接狙ったが、ボールは壁に当たり得点できなかった。

 このプレーの直後、湘南は藤田を下げてMF古林将太を入れて交代枠を使い切る。迎えた後半アディショナルタイム、川崎Fは湘南人内でボールを奪い返すと、エウシーニョがドリブルから左足を振り抜く。これがゴール左上に決まり、川崎Fが2-1で勝利。苦しみながらも2試合ぶりに勝ち点3を上積みした。

(取材・文 河合拓)

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