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日本vsイラク 試合後のハリルホジッチ監督会見要旨

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[6.11 キリンチャレンジ杯 日本4-0イラク 日産ス]

 日本代表は11日、キリンチャレンジ杯でイラク代表と対戦し、4-0で快勝した。バヒド・ハリルホジッチ監督はこれで就任から3連勝。W杯アジア2次予選初戦となる16日のシンガポール戦(埼玉)へ弾みを付ける前哨戦となった。

以下、試合後のハリルホジッチ監督会見要旨

バヒド・ハリルホジッチ監督
「良い試合をしたと思う。スペクタクルな試合だった。選手は速さを見せてくれた。もう少し点が取れたかなと思うが、選手には『ブラボー』と言いたい。W杯予選のための素晴らしい準備になった。大変満足している。この道を続けていきたい。そうはいっても、ここで満足するのではなく、このチームはもっと良くなる。さらに向上させるためにトライしたい。選手たちは私の要求に対して、オフェンス面に関してもディフェンス面に関してもよくやってくれている。ハイレベルなアクションをしてくれた。もう少し強豪国のようなものも求めていきたいが、フットボールとしては素晴らしいものをみなさんに提供できたと思う」

―縦への速さや球際には満足できたか?
「今日の試合には満足している。これまでのチームがやっていた方法を抜本的に変えた。特にオフェンス面の組み立てのところでは、3人目、4人目(の動き)を要求したし、ワンタッチ(でのプレー)を要求した。それに関しては、よくやってくれたし、本当に満足している。少し空白の時間もあったが、まだ3か月しかトレーニングをしていないし、その中でかなり向上した。相手はシュートをほとんど打っていない。我々のDFとGKのコミュニケーションが足りないことで少しピンチもあったが、ディフェンス面ではアグレッシブさやオーガナイズができていたし、全員がそれを見せてくれた。交代で出てきた選手も見せてくれたし、競争は激しくなっている」

―前半20分過ぎまでは速い攻撃ができていたが、その後はブロックをつくってカウンターを多用していたが?
「20分で(実際には32分で)3点取ったのは素晴らしいが、それを90分続けるのは難しい。リーグ戦が終わったばかりだし、少しの時間しかトレーニングできなかった。確かに空白の時間もあった。少し慌てた状況だった。コントロールの部分は選手とも話してきたが、もう少し向上しないといけない。後半も理想のリズムではなかった。最初の20分を次の20分も続けてほしいと思う。

 数十回ほど、かなりハイレベルなアタックがあった。最後のところで少し慌てて、フィニッシュまで行かない場面もあった。全員が得点を取りたいと思い過ぎていた。センタリングに対するポジショニングも良くなかった。まだまだたくさんのことを修正しないといけない。しかし、このチームは今のところかなりの満足を与えてくれている。彼らと仕事をするのは本当に喜びだし、監督としても彼らの行動に満足している。もっとできると思うので、もっと厳しくしたいと思う。しっかりトレーニングを続け、もっともっと勇気づけないといけない」

―3月の試合から精度が上がったように見えたが?
「今日のチームはテクニックを持った選手を選んだ。彼らに動きながらのワンタッチ、ツータッチを要求した。オフェンス面に関しては7、8人が攻撃参加した。両SBがオーバーラップし、柴崎、香川、岡崎、本田、宇佐美。彼らがしっかりボールを持って、グラウンダーのボールを使えば、ハイレベルなプレーができることを証明した。トレーニングから速いパス回し、コンビネーション、ワンタッチ、ツータッチのプレーを何度も何度もやってきた。

 まだまだ理想からは遠い。そんなに向上したとは思っていないが、多くのことはできた。宇佐美のメンタル面は見たか? 彼には『アグレッシブに行け』と言っていた。(香川)真司にも本田にも言っていたし、全員に言った。岡崎には言っていない。岡崎は勝手に行く(笑)。ただ、『後ろを見てから行ってくれよ』とは言った。彼らはそういうことを喜んでやってくれた。自分たちから喜びを見い出した。

 W杯のあと、デリケートな時間を過ごしたと思うが、だから抜本的に変えたいと思った。この先、試合に負けることもあるかもしれない。そういう負けた試合でも彼らの反応を見てみたい。向上を続けながら、毎回の合宿でもっと厳しく要求したい。清武は非常に良いトレーニングをしてくれていたので残念だったが、競争意識がすべてのポジションにある。それがチームの力だ。出られなかった選手は満足していないと思うが、これがチームというものだ」

―自分でやってやろうというプレーとチームのためのプレーのバランスを今日の試合でどう見たか?
「個人の能力を組織に生かすことが大切だ。個人の能力を閉じることはしたくない。本田や宇佐美、香川。彼らには能力がある。だから何かを見せないといけない。しかし、チームとしての機能を果たさないといけない。一人だけのプレーではダメで、それを理解しないといけない。それがチームの力。個人の能力を組織に生かすということだ。それが強豪国への道だと思う。フィジカル的にもっと良い準備したい。フィジカル面は20%向上すると思う。どんなチームにも良いゲームができる。世界で一番強いチームからはまだまだ程遠いが、焚き付けないでほしい。私がここに残れるか、予選突破できるか、それはまだ分からない。3年後もこのチームと一緒に仕事ができるか、見ていてほしい」


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