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未経験ボランチでの出場に戸惑った原口「難しかった」

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[6.16 W杯アジア2次予選 日本0-0シンガポール 埼玉]

 ボールを持ってからのプレーで強みを発揮するFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)だけに、未経験のボランチの位置での途中出場は難しいものだった。

 後半26分、MF柴崎岳と交代してピッチに立った原口は「(柴崎)岳くんのポジションにそのまま入ったので、ボランチというか、少し前くらいのポジションだった。監督の指示としては散らしながら、チャンスがあったらゴール前へ入っていけというものだった」と役割について説明し、「難しかったですね」と厳しい表情を浮かべた。

 昨夏まで所属した浦和時代も、ドイツへ渡ってからも一貫してサイドのアタッカーとしてプレーしてきた。それはハリルホジッチ監督も承知済み。6月1日の代表メンバー発表会見の際には「サイドで使いたい」と明言していた。

 ところが、合宿中にトップ下候補の一角であるMF清武弘嗣が負傷離脱。「キヨくんがケガしてからはトップ下で練習している」と話していた原口は、11日のイラク戦(4-0)でトップ下としてプレーし、代表初ゴールをマーク。「今日もトップ下のつもりだったけど、ボランチと言われて切り替えた。練習でどのポジションの説明も聞いていたので、こんな感じかなと思いながらやっていた」と、探り探りのプレーだったことを明かした。

 長年、ホームとしてプレーしていた埼玉スタジアムでの久々の試合。「ドイツで力をつけたスプリントの部分を見せたい」と意気込んでいたが、敵も味方も密集した中盤には、スプリントできるスペースがなかった。

(取材・文 矢内由美子)

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