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[MOM1405]桐生一MF木暮一樹(3年)_前橋育英沈めたスーパーミドル

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.21 全国高校総体群馬県予選決勝 前橋育英高 0-2 桐生一高 正田スタ]

 自身も驚くスーパーゴールが桐生一高を勢いづけた。選手権準優勝の前橋育英高と全国切符を懸けて対戦した桐生一は前半8分、左クロスのクリアボールをコントロールしたMF木暮一樹(3年)が「こぼれてきた時にトラップがいいところに置けたので思い切って打とうと思いました。とにかく気持ちで」と利き足と逆側の左足を振りぬく。

 ゴール正面左寄りの位置からクロス気味に放たれた一撃はGKの頭上を射抜くと、右ポストの内側を叩いてゴールへ。「(決まった瞬間)頭真っ白になって。味方が駆け寄ってきたんで、自分が決めたんだと」。自身が大仕事をやってのけたことをやや遅れて理解した木暮は、右手を突き上げてチームメートと喜びを爆発させた。

 今大会へ向けてミドルシュートのトレーニングを行っていたという桐生一。木暮は練習では決めていたものの、試合では枠外に飛ばしてしまうことが多かったという。だが「枠を狙えば何かが起こる」と田野豪一監督からアドバイスを受けていたMFは「きょうはしっかり押さえて枠に入れていこうと」意識したことで完璧な一撃に。木暮にとってこの距離から決めたゴールは初めて、また1月の新人戦準決勝以来となる公式戦でのゴールだった。それも前橋育英の実力派GK山岸健太から奪ったゴールを「嬉しかったです。あれで(チームも)楽に試合に入れたと思います」と喜んだ。

 木暮は4-5-1システムのトップ下でMF井上翔太と並んでプレー。得点後は持ち味の運動量、ハードワークで相手にプレッシャーをかけ続けた。またパス精度の高さと2列目からの飛び出しも見せてチャンスに絡むなど勝利に貢献した。前橋育英を沈めたスーパーゴールは全国大会への自信に。「パサーが好きなので」と憧れの選手にMF遠藤保仁を挙げるMFは全国でハードワークと正確なパス、そして一発の脅威も見せる。

(取材・文 吉田太郎)
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