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前半で3点リードも終わってみれば1点差…鳥栖FW豊田「アウェーで勝つのは簡単ではない」

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[7.11 J1第2ステージ第1節 柏2-3鳥栖 柏]

 5試合勝ちなしの苦しいチームに勝ち点3をもたらしたのは、エースの一撃だった。

 第2ステージ開幕戦、柏レイソルのホームに乗り込んだサガン鳥栖は、前半23分、24分と続けざまにゴールを奪い、2点を先行した。さらに同38分、FW鎌田大地のスルーパスに抜け出したFW豊田陽平が左足を振り抜く。「コースは甘かった」と自身が振り返ったシュートだが、ゴールネットを揺らした。「うまく自分たちがやろうとしているところがハマったし、相手がミスをしてくれたのでよかったと思います」。アウェーの鳥栖が、前半だけで3点をリードした。

 しかし、後半に入ると一転、柏の猛攻を受ける。「ボールを持たしているつもりでしたけど、前半のような圧力をかけられなかった」。柏にボールを支配され2点を献上したため、結局豊田のゴールが決勝点となった。「アウェーで勝つのは簡単ではない」。勝ち点3に安堵の表情を見せた。

「失点が続いていたので、よかったころの自分たちを思い出そう、甘くなった部分を厳しく見つめ直そう」(豊田)と取り組んだ2週間の中断期間。勝ちがなかった第1ステージ終盤の5試合で18失点と、守備の立て直しは急務だった。この日も2失点を喫してしまったが、直接FKとPKによるもの。「流れの中からやられていないのはポジティブ」と豊田は前向きに捉えていた。

 1点を重ねた豊田はこれで今季13点目。今シーズンのチーム総得点(25得点)の半分以上を叩き出している。J1で4年連続2桁得点を奪う活躍を見せているが、取材陣に豊田自身が「成長しているか」と問われると、強い眼差しでこう答えた。「自分が成長しているとはおこがましくて言うタイプではない。評価は第三者がするもので、評価をしていただけるように最善を尽くすこと。それを常に心がけている。そのためにも、もっともっとチームメイトのために働かないといけないし、最後のところで信頼してもらえるように、やっていきたいと思います」。

(取材・文 奥山典幸)

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