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[国際ユースサッカーin新潟]U-17W杯出場国・メキシコを4-0撃破!U-17日本代表が「絶対に負けられない」思いぶつけて快勝!

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[7.18 国際ユースサッカーin新潟第1節 U-17日本代表 4-0 U-17メキシコ代表 スポアイランド聖籠]

 U-17日本代表、U-17メキシコ代表、U-17セルビア代表、そしてU-17新潟選抜の4チームが総当たりのリーグ戦形式で優勝を争う第19回国際ユースサッカーin新潟が18日、聖籠町のスポアイランド聖籠で開幕。U-17日本代表はFW岩崎悠人(京都橘高)の先制ゴールなどによってメキシコに4-0で快勝した。U-17日本代表は19日の第2節でU-17新潟選抜と戦う。

 対戦したメキシコは今秋に開催されるU-17W杯チリ2015に北中米・カリブ海予選王者として出場するチーム。日本の内山篤監督も「そう聞いています」と認めていたように、メキシコのメンバー18人の大半はU-17W杯予選を経験しており、ほぼこの陣容で世界大会も戦うという。だが、アジア予選敗退によってU-17W杯の出場権を逃している日本がU-17W杯出場国のメキシコを4-0で撃破。ゲーム主将を務めたMF佐々木匠(仙台ユース)は「やっぱりモチベーションが凄い高かったので。相手は世界大会に出るチームで、一方こっちはアジア予選で負けたという。みんな『絶対に負けられない』という強い思いを持っていたことがこういう結果に繋がったと思います」と胸を張った。

 4-4-2システムの日本の先発はGK山口瑠伊(FCロリアン)、4バックは右SB森岡陸(磐田U-18)、CB冨安健洋(福岡U-18)、CB森下怜哉(C大阪U-18)、左SB杉岡大暉(市立船橋高)。中盤は渡辺皓太(東京Vユース)と佐々木匠(仙台ユース)のダブルボランチで右MF安井拓也(神戸U-18)、左MF黒川淳史(大宮ユース)。2トップは吉平翼(大分)と岩崎がコンビを組んだ。

 点差こそ開いたものの、決して両チームの間に大きな差があった訳ではない。日本は前半4分に黒川の右CKを森下が頭で叩きつけるシュートを放ったが、その後はシュートまで持ち込むことができなかった。サイドに追い込まれかけても巧みにDFを剥がしてボールを動かすなどポゼッションに長けたメキシコに対し、日本は守備がハマらず、なかなか奪い取ることができなかった。

 ただ、連動したプレッシングで相手の攻撃に規制をかけていた日本はメキシコをゴールに近づけない。そして渡辺、佐々木の組み立てから安井のクロスや黒川の右足シュートなど、徐々にリズムを掴むと23分にエース岩崎が先制ゴールをたたき出した。森岡の縦パスを右中間の深い位置で受けた岩崎がPAへ運んで左足を一閃。ゴールネットへねじ込んだ。

 反撃するメキシコの突破を森下がスライディングタックルで阻止し、冨安が出足良くチェック。所属チームではともにCBを務める森岡、杉岡も穴を開けずに守るなど最終ラインも堅さを見せる日本は35分、インターセプトした安井のスルーパスで抜け出した吉平がGKと1対1から右足シュートを放つが、ポストを叩いてしまう。それでも内山監督が「受け身にならずに、ラインは下がっても最終的にシュート打たせないとか。ああいう時間凌ぎ切っているから最後点が獲れている」と語ったように、前半終了間際にFWクラウディオ・サムディオ・ゴディーネスに放たれた左足シュートを山口の好守で防ぐなど凌いだ日本は後半、狙い通りの展開に持ち込んだ。

 まずは5分、左サイドへ展開すると、黒川が絶妙なコントロールでDFを外し、中央へ切れ込みながらGKとDFの間へラストパス。これに飛び込んだ吉平が後方から倒されてPKを獲得する。キッカーの佐々木が右足で決めて2-0。日本は12分にも安井がギャップを逃さずに通したスルーパスから吉平が右足で決めて3-0と突き放した。

 相手がバランスを崩して攻めてきたところを逆手にとって、縦に速い攻撃から連続得点。14分に吉平、安井に代えて田中康介(京都U-18)と伊藤涼太郎(作陽高)、その後、森岡、椎橋、岩崎に代えて右SB田中陸(田中陸)と左SB橋岡大樹(浦和ユース)、FW菅大輝(札幌U-18)を投入した日本に対し、メキシコはFWエドゥアルド・ダニエル・アギーレ・ラーラが暴力行為によってレッドカードを受けて数的不利となってしまう。

 11人対10人の戦いとなり、余裕をもって攻める日本は左サイドで存在感放つ黒川や伊藤涼からチャンスを量産。32分に佐々木をMF{+伊藤洋輝}}(磐田U-18)に代えた後の34分には、黒川のスルーパスから伊藤涼が左足シュートを放つ。これはGKに止められたが、こぼれ球を詰めた橋岡が左足でゴールへ押し込んでダメ押した。

 内山監督は「あしたからも続けていかなければならない」と加えた上で、「全体としては攻撃、守備で(新潟合宿の)4日間続けてきたことを彼らが表現してくれた」と納得の表情。佐々木は「優勝を目指しているので、チーム全員で勝ちを掴んでいけたらいいと思っています」と誓った。U-17W杯で優勝を狙うメキシコとの初戦を快勝で終えたが、満足することはない。目標は08年以来となる優勝。その目標を果たすことに集中する。

[写真]後半5分、U-17日本代表はPKを決めた佐々木(右)とPKを獲得した吉平がハイタッチ

(取材・文 吉田太郎)

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