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2ゴールの大宮MF横山「狙っていたことが出せました」

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[7.26 J2第26節 大宮5-0岐阜 NACK]

 今シーズン、先制した試合は全勝の大宮アルディージャFC岐阜戦で、この勝利を引き寄せる一撃を決めたのが、中盤の底に入るMF横山知伸だった。前半10分、右サイドからMF横谷繁が上げたクロスに飛び込み、ダイビングヘッドで先制点をもぎ取った。

 ここ数試合、ゴールを取りたかったと、横山は言う。「最近、点を取りたくてゴール前に走り込んでいました。今日、点を取ることができましたが、渋谷(洋樹)監督に言われている『2列目から飛び出してヘディングで取る』という形でできたので、良かったです。狙っていたことが出せました」と、笑顔を見せた。

 さらに、横山は42分にもMFカルリーニョスのCKから打点の高いヘッドでゴールネットを揺らし、2点目をマークした。「カルちゃんに『ありがとう』という感じです」と直接のアシストに対する感謝を口にした横山だが、実は1点目の場面でもカルリーニョスが貢献していたという。

 攻撃的なプレーを好むカルリーニョスだが、横山に対して「点を取って来て良いよ」と伝えて、カバーリングなど、より守備的な役割をこなしていた。「だから『任せた!』と、攻め上がることができました」と、横山は感謝する。

 試合毎にムルジャ、家長昭博に対する相手のマークは厳しくなっている。その中で、横山が得点を挙げられたことには、大きな意味がある。「アキ(家長)、ムルジャといった前線の選手が抑えられたときに、自分とかが点を取れれば、チームの得点力も増すと思う」と、横山は攻撃のバリエーションを増やしていきたいと話した。

 J2で首位を独走する大宮だが、一人ひとりが現状に満足することなく試合に臨み、試合後も課題を掲げる。この試合、2ゴールの横山だが、「危ない場面でも、ノブ(加藤順大)が止めてくれた。ノブを中心に失点を抑えたのが良い流れをつくったし、ノブのおかげです」と、別のヒーローの名前を挙げる。チームメイトと良い刺激を与え合いながら、大宮はJ1復帰へ歩みを進めている。

(取材・文 河合拓)

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