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[クラブユース選手権(U-18)]2年生4バック、競争経て先発のGK上田奮闘、横浜FMユースは決勝T3試合連続無失点

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[7.30 日本クラブユース選手権(U-18)大会準決勝 横浜FMユース 2-0 仙台ユース ニッパ球]

 横浜F・マリノスユースはCB坂本寛之、CB有馬弦希、右SB常本佳吾、左SB平澤拓巳と4バックは全て2年生。坂本はその中で唯一6試合連続フル出場を果たしているDFで有馬、常本、平澤は昨年の長崎国体で神奈川県選抜として全国制覇を成し遂げている実力者だ。3年生GK上田朝都は「今回の試合もシュートストップはしていない。ハイボールとかこぼれ球の処理をするだけ。(DFラインは)ポテンシャル高い選手ばかりなので、2年生という感覚はなくやっています」と信頼を置く守備陣が完封勝利で決勝へ駒を進めた。

 仙台ユースは前半、U-18日本代表MF佐々木匠を中心としたスピードあるカウンター攻撃。0-0で突入した後半は184cmのFW本吉佑多、186cmのFW志村弘樹を投入するなど、高さとパワーでゴールをもぎ取ろうとしてきた。だがMF小松駿太が「CBは信頼していますし、タイトに行ってくれたんでそのこぼれ球であったり、自分はボランチなのでセカンドボールを拾うことを意識していました。後ろが我慢できれば、前が取れるという共通意識があるのでそういう面で我慢できていると思う」というように坂本、有馬を中心に相手の攻撃を我慢強く跳ね返し、逆に2ゴールを奪って決勝進出を果たした。
 
 GK千田奎斗やGK原田岳という年代別日本代表クラスの実力者たちとの競争を経て先発出場を続けているGK上田は「岳も奎斗もみんな上手いのでポジション争い通じて強くなれていることを感じている。(他の選手が先発した際に)そこでその気持ちをバネに変えられるか。上のカテゴリー行っても、すぐに試合出れる訳ではない。この環境は幸せですし、やりがいは感じていますね」。ハイレベルな競争を経てゴールマウスを任されているGKは成長を実感していた。

 その上田はグループステージこそ1試合の出場に留まったが、決勝トーナメントは3試合連続で先発出場。この日も声でチームを鼓舞し、ハイボールを確実に処理して完封勝利に貢献した。上田は「絶対に出たらゼロで抑えてやろうとか、勝ってやろうと思っていた。まだ決勝ありますけれど結果残せている。気合も入っていたので良かったと思います」と胸を張った。

 決勝トーナメントはこれで3試合連続無失点。下級生たちとのメンバー争いを通して成長したGKは決勝も無失点で頂点に立つ意気込みだ。まだ対戦相手の決まっていなかった準決勝終了直後、強気の守護神は言い切った。「どっちが来ても勝ちますよ」。

[写真]横浜FMユースのGK上田は決勝トーナメント3試合連続無失点

(取材・文 吉田太郎)
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