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称賛と非難を浴びるテリー 「僕はどこでも愛してもらえる」

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 選手の人気と実力は、常に比例するとは限らない。チェルシーDFジョン・テリーは、数多くの論争にさらされてきた選手の一人だ。

 DFアントン・ファーディナントとの間の人種差別問題やウェイン・ブリッジの恋人を寝取ったことが、代表での早期引退につながったという意見も多い。チェルシーで多くのタイトルを勝ち取ってきたが、そのキャリアでは名声を下げる出来事も数多かった。

 しばしばテリーは、相手サポーターの野次の標的とされる。だが、ピッチ内での自己犠牲の精神と勝利を追及する姿勢があれば、どのクラブにいたとしてもヒーローになれると、テリーは考えている。『メン・イン・ブレイザーズ』のポッドキャストで、以下のように語った。

「僕に対して野次を飛ばしてくる人たちでも、もし僕が彼らが応援するチームに所属していたら、僕のことを愛してくれると確信しているよ。チームに対して、すべてを懸けられる選手の一人だからね」

「残念ながら、いろいろなところで非難されてきた。英国内に限らず、国外でもね。でも、それにも慣れてきたよ。非難にも耐えて、それも前向きにとらえるようにした。遮断することはなかった」

 周囲の雑音をどのように力に変えていったのか。集中力を高めるために利用したと、テリーは説明する。

「自分自身のアドバンテージにするようにしたんだ。10回中9回、自分がプレーに集中でき、チームを集中させることができれば、僕たちは勝つことができる。そして、良いプレーをして、勝ち点3をつかんでピッチを出ることになれば、それ以上、言うことはほとんどなくなっているからね」

 チェルシーで過ごした17年間で、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、プレミアリーグを4度、FAカップを5度、リーグカップを3度、そしてコミュニティー・シールドを2度、勝ち取った。それでも、テリーの勝利への欲求は、まだまだ薄れていない。

「腐るくらい多くのトロフィーを勝ち取ってきた。選手としての僕を語るとき、この話は避けられないだろうね。人々が何を言うかは分からないけれど、僕が何を勝ち取ったか、どんなプレーをしてきたかを話から除外はできないはずだ」

「人間性については、僕と会った人が話すべきだ。僕と会ったことのない人が、僕の性格やどんな人間であるかをジャッジしたり、疑問に思うのはおかしいよ。でも、サッカーが好きな人は、僕がプレーする姿を見る機会があったと思うし、良い選手だったかどうかは、それで判断してほしい」

 ピッチで全力を尽くしてきた自負がある。だからこそ、引退したときは誇らしく思えると確信する。

「すべてはトロフィーや僕が勝ち取ったものに表されている。キャリアを終えたとき、僕は自分自身のことを振り返って、達成してきたことを、とても誇りに思うだろう。たとえ、それが明日だとしてもね」

 チェルシーとの契約は、今シーズン末までだ。それでも不屈のキャプテンは、あと2年は現役を続けたいと考えているという。引退の日が来るまで、テリーはチームのために全力で戦い続けるはずだ。

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