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ビッグセーブ直後に決勝点被弾…西川「もっと防ぎたかった」

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[8.2 東アジア杯 日本1-2北朝鮮 武漢]

 ハリルジャパンでのデビュー戦となったGK西川周作(浦和)が、この日最高のビッグセーブを見せたのは後半43分だった。北朝鮮ベンチが長身FWを投入し、ひたすらロングボールを放り込んでいた時間帯。ゴール前の混戦からMFチョン・イルグァンにシュートを打たれると、西川が素晴らしい反応でこれを防いだ。スコアは1-1。もう1点も与えることはできない。

 だが、悪夢が訪れたのはその直後だった。西川の弾いたボールを拾ったFW浅野拓磨がクリアし切れず、相手のスローインに。ここから左クロスを上げられ、北朝鮮の長身FWパク・ヒョンイルが頭で合わせた。身長2m近いパクに対し、日本の守備陣はなすすべなく制空権を握られ、いとも簡単にシュートを決められた。

 パクには後半33分の同点ゴールの際にもヘディングでアシストを許していた。西川は「20番の選手(パク)が入って、相手の攻撃というのが全部ロングボールだった。相手の狙いどおりにやられてしまった」と唇を噛んだ。GKとしてはノーチャンスに近いシュートだったが、「キーパーとしてはもうちょっと防ぎたかったし、勝利に結びつけることができなかったのが悔しい」と言った。

 好機が多かっただけに、2点目を取れなかったことに関し、チームとしての無念さもある。「今日の北朝鮮はどちらかというと前からプレッシャーを掛けていたので、縦にパスを入れたときにしっかりおさめたり、入れ替わって背後を狙ったり、そういうことをやっていけば、もう少し揺さぶることができたのかなと思う。相手の守りやすい形にハマってしまった感はある」

 とはいえ、まだ2試合ある。前回優勝国としてここで引き下がることは絶対に許されない。「またすぐに試合があるので、みんなで良い準備をしていきたい。だれにどうチャンスが来るか分からない。良い準備を続けていく」。次に訪れるチャンスでこの悔しさを晴らすしかない。

(取材・文 矢内由美子)

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