[8.3　全国高校総体1回戦　福井商業0-4三田学園　ユニバー記念競技場]

　平成27年度全国高校総体「2015君が創る 近畿総体」サッカー競技1回戦。ユニバー記念競技場での第1試合は、総体初出場となる地元兵庫の三田学園高が、福井商高(福井)を相手に4選手がゴールを決め記念すべき1勝を記録、4日の草津東高(滋賀)との2回戦へ駒を進めた。

　ともに堅さが見えた立ち上がりだが、最初にペースを握ったのは三田学園だった。前半6分にMF佐野成のミドルシュートでいつも通りのメンタルになったか、攻勢を強める。すると同12分、FW坂井優太のパスを受けたMF西殿悠太がミドルレンジから思い切ったミドルシュート。フリーだったわけではないが虚を突く形になった。これがGKの頭上を越えてゴールネットに突き刺さった。このゴールで三田学園は流れをしっかりと手にした。

　対する福井商は、失点して目が覚めたかのように攻撃を開始。1トップのFW渡邊律己を走らせ裏を狙うボールを出し続ける。三田学園もインターセプトで応戦していたが、前半25分、遂にパスが通る場面が訪れた。渡邊はDFを背負いつつ強引に左足を振ったが、GKに詰められてゴールはできず。さらに2分後の27分、CKからDF谷口卓穂が頭で合わせるが、こちらもDFにブロックされて得点を奪えなかった。

　福井商に傾きかけた流れの中で、ピンチを乗り越えた三田学園は後半に入るとさらに先手を打った。後半4分にMF小堂安沙人からのパスからFW吉岡晟弥が左足で追加点を奪う。反撃を試みるも徐々に体力を消耗した福井商に対して、同30分には坂井が、アディショナルタイムには小堂がGKとの1対1を制して加点してダメを押した。

　地元開催も味方した三田学園は、最後まで集中を切らさず4選手が得点。連戦にはなるが、上がり調子で2回戦を迎えられそうだ。対する福井商は流れを得られそうな時間帯もあっただけに、そこで得点できなかったことを悔やんでいるかもしれない。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 伊藤亮)

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