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[MOM1424]草津東MF山本悠樹(3年)_“活躍しなければならない大会”でまず2ゴール1アシスト

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.3 全国高校総体1回戦 草津東高 4-1 盛岡商高 みきぼうパークひょうご第1球技場]

「どことやっても3点、4点取る力がある」と小林茂樹監督も手応えを口にする草津東高の攻撃陣。強力な両ワイド、MF北川卓とMF鎌田麓、そして1トップのFW高橋晃平らが名門・盛岡商高にシュート21本を浴びせたが、中でも快勝の原動力となったのは注目の10番MF山本悠樹だった。

「前向いたらなんでもできる」というMFは序盤、頭上をボールが飛び交う展開の中でなかなかボールに触れることができなかった。それでも9分に柔らかい振りから右足ミドルを枠へ飛ばすと、同11分にスコアを動かす。「空いているから見ていてくれ」と声掛けしていたMF犬飼廉からのパスを受けて前を向いた山本は、寄せの甘いDFの隙を逃さずに右前方へボールを運ぶと、そのまま右足シュートでゴールを破った。

 先制した後は山本琢真、犬飼とともに中盤での数的優位を活かしてゲームをコントロール。ドリブルでボールを運びながらパスコースをつくり出し、足裏パスでのスイッチ、サイドへの展開、そして一瞬で相手の背後を取ってしまう前線のスピードを活かしたスルーパスなどで存在感を放った。

 そして前半32分に右CKからCB宮迫晶矢のゴールをアシストすると、後半2分には右足でPKを決めて勝負の行方をほぼ決定づけた。「インターハイの全国が決まってからずっと考えていた」と、将来のため、今大会で活躍することに強く意識を傾けていたという。2年生エースとして臨んだ昨年度の選手権では総体王者の東福岡高相手に敗れたが、「自分の中ではできた手応えがある。負けてる試合でもこういうプレーができたという自信」があった。それでも活躍するまでは至らなかった選手権から今大会は活躍して終わるという目標がある。それをまずひとつ実行する初戦になった。

 チームの目標は全国制覇。だが、まずは真夏の過酷な3連戦を勝ち抜き、8強入りを決めること。「3連戦でベスト8まで決まる。ベスト8まで絶対に負けないこと。それができれば全国制覇が見えてくる。あす、あさって絶対に負けないように」。そのためにエースはしっかりと結果を出し続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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