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[MOM1427]東福岡MF三宅海斗(3年)_今年も「ヒガシの右」が躍動!応援駆けつけた“和製クリロナ”も賞賛

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.4 全国高校総体2回戦 東福岡高 4-1 四日市中央工高 三木総合防災公園陸上競技場]

 今年も「ヒガシの右サイド」が躍動した。前回王者・東福岡高は0-1の前半25分、右サイドでボールを持ったMF三宅海斗(3年)がMF中村健人主将とのパス交換から中央へ運ぶと、左足のミドルシュートを逆サイドのゴールネットへ叩き込んだ。「昨日の調整では全然入らなかったです」と苦笑したが、「あれは練習の時から意識してやっていたので決まって良かったです」という一撃が苦しい前半を送っていた東福岡を勢いづけた。

 三宅は右サイドでDFを翻弄してから決定的なクロスを放ち、スルーパスで抜け出して決定的なシュートを放つなど、相手にとって怖い存在となっていた。後半も勢いが止まらず、右サイドからDFを外しながら中央までドリブルで持ち込んで左足シュート。不用意に仕掛けてボールロストするシーンもあったことは反省材料だが、そのスピードある突破とシュートなど右サイドで存在感を放っていた。

 昨年、全国総体で日本一に輝いた東福岡の右サイドには現ヴィッセル神戸の“和製クリロナ”MF増山朝陽がいた。増山は相手が警戒する中でもハイサイドでボールを受け、そこからのドリブルで守りを豪快に打開。クロスやシュートを連発するなどMVP級の活躍で優勝の立て役者となり、その後、プロや年代別日本代表へと駆け上がった。この日はその増山も応援に駆けつける中で三宅は活躍。増山も「良かったですね」と右サイドの後継者の動きを賞賛していた。

 無料通話・メールアプリ LINE(ライン)で増山から「自信持ってやれ」とエールを受けていた三宅は増山に認められるプレーができたことについて「嬉しいです」と表情を緩めた。中学時代は中体連の岡山県大会ベスト16で敗退しながらも、その活躍が関係者の目に留まり、部員300人近い東福岡への進学を決意。「自分たちの代でBチームで出れたら頑張っている方かなと思ったら意外と通用しました」と微笑むMFが現在は名門の右サイドの主力を担っている。トリッキーなプレーが得意だった中学時代までと違い、より的確な動きが求められる現在。その中でも「見ていて面白いプレーをしたいです」と素直に言い切る「ヒガシの右」が、先輩同様に全国制覇のための突破口になる。 

(取材・文 吉田太郎)
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