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ハリルも期待する“武闘派FW”中国戦へ川又「点を取りたい」

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 最終戦でのゴールと勝利を誓った。2日の北朝鮮戦(1-2)に先発し、5日の韓国戦(1-1)も後半42分から途中出場した日本代表FW川又堅碁(名古屋)。すでに優勝の可能性はなくなっているものの、9日の中国戦に向けて「最後に勝たないと何の意味もない。最後は勝ちたい」と力強く語った。

 指揮官からの期待は感じている。7月23日のメンバー発表会見ではハリルホジッチ監督が「もしシンガポール戦に川又がいたら、彼のフィジカルによって良い現象が起きていたかもしれない」と異例の言及。6月16日のW杯アジア2次予選・シンガポール戦を前に負傷離脱した川又の不在を挙げ、0-0のスコアレスドローに終わった要因として“たられば”の話にまで飛躍した。

「私の一番の仕事は得点を取る選手を見つけるということ」と語り、今大会に臨んだハリルホジッチ監督。北朝鮮戦は開始3分にMF武藤雄樹がデビュー戦ゴールを記録したが、その後の決定機は川又やFW永井謙佑らが生かせず、終盤に逆転負けを喫した。韓国戦はMF山口蛍のミドル弾のみ。「日本代表の『Aチーム』には得点を取る選手が必要だ」という“ミッション”はいまだ果たせていない。

 指揮官は川又について「日本人には背の大きい選手がそれほど多くないので、川又のような選手がしっかりフィジカルを見せてほしいと思っている」と期待を寄せる。しかし、北朝鮮戦では相手の屈強な守備陣に苦しめられ、なかなか前線で起点になれなかった。

 アジア勢とのフィジカル勝負に関して「自分の思うようなパフォーマンスを出せていないから何とも言えない」と話す川又だが、Jリーグからの連戦だった北朝鮮戦は「結構きつかった」というのが正直なところ。体を重く感じる部分もあったというが、「今はまったくない」と、コンディションは上がってきている。

 最終戦の中国戦はアウェーということもあり、日本に対して気持ちを前面に押し出してくるのは間違いない。相手のラフプレーも予想されるが、「気持ちで負けない? それがないと戦えない」と肉弾戦も覚悟する“武闘派FW”は「次の試合、(出場する)チャンスがあったら点を取りたい」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

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