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[ UAチャレンジカップ]FW、CBで出場の森井「誰が出ても変わらない」阪南大高はレギュラー争いへのアピール合戦の場に

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[8.17 UAチャレンジカップ予選リーグ第2節 おかやま山陽高 0-9 阪南大高 J-GREEN堺]

 革新的なサッカーイベントを通じ、ユース期において必要とされる様々な情報、知識を提供することで、世界に通用するサッカー選手を育成し、サッカー界繁栄の一助とすることを開催理念とする「アンダーアーマーチャレンジカップ2015 SUMMER」が17日、大阪府堺市のJ-GREEN堺で開幕。予選リーグ第1節と第2節が行われ、GroupDの阪南大高(大阪)とおかやま山陽高(岡山)との一戦は阪南大高が9-0で大勝した。

 大雨・洪水警報も出ていた後半は横殴りの雨でまともに前も見えない状況の中でのプレー。それもあってか後半だけで7得点を挙げた阪南大高が快勝したが、前半はおかやま山陽もサイドを何度も破られながらもゴール前で踏ん張って失点を最小限に抑えていた。阪南大高はプレースキックやシュート精度を欠いたこともあってなかなか先制点を奪うことができていなかったが、前半18分にCB森井崚太の縦パスを起点にFW福羅光希とのワンツーで中央を破ったMF渡辺滉大が先制ゴール。その後も1年生MF吉田岳晴がドリブルでDFを剥がすなどチャンスを連発する阪南大高は前半35分にも混戦でテクニックを発揮した吉田岳が右サイドを突破。そのパスを受けたSB内野雄太がスピードを活かしてPAまで切れ込み、右足シュートを叩き込んだ。

 そして後半にはSB村瀬悠介が豪快な左足ミドルをゴールへ突き刺すなど7得点。この日、濱田豪監督が不在だった第1試合で現在のレギュラー組が国際学院高(埼玉)と引き分け、第2戦に臨んだサブ組の選手たちはこの試合から参加した指揮官に「こういう時こそ(アピールするために)頑張れ」と送り出された。その選手たちはそれぞれが課題を残しながらもアピール。難しいコンディションの中で快勝を収めた。

 この日、阪南大高はBチームから4人がAチームに昇格。普段Aチームがプリンスリーグ関西を戦い、大阪府1部リーグにも参加している阪南大高は下からの押し上げがある。一方で「いい子はみんないい子なんで難しい判断なんですけど、いい子であろうがなんであろうが、グラウンドで表現できないやつは落とすで、と」と濱田監督。ピッチで結果を出した選手が生き残ることのできる環境の中、先発争いは例年以上にし烈なものになっている。

「層は厚いと思います。誰が出ても変わらない」という森井はこれまでFWの主力だったが、激しいメンバー争いの中で現在はCBとして出場する機会が増えてきているという。このおかやま山陽戦もFWで先発したが前半15分頃にはCBへスイッチ。指揮官が「収まるし動かせるので全然ストレスがない」と評したようにCBで及第点のプレーを見せている。だが、本人はFWへの執着心が強く、「まだまだ全然点も少ないし。チームのためにもっとできたらいい」とFWとしての活躍を誓う。FWで再び活躍を、という思いもAチームのレギュラー争いを激しくさせ、チームのレベルも引き上げるはず。「優勝が目標」(森井)というアンダーアーマーチャレンジカップで阪南大高はチームとして勝つことはもちろん、栄養講習会やサッカークリニックを通して個人をレベルアップさせて、選手それぞれがレギュラー取り、Aチーム定着、試合での活躍などの目標に繋げる大会にする。

(取材・文 吉田太郎)
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