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[MOM1458]湘南MF藤尾悠河(3年)_大会関係者認める実力派が先制弾など「汚名返上」の活躍

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.18 UAチャレンジカップ1位リーグ第1節 湯本高 0-3 湘南高 J-GREEN堺]

 午前中に行われた徳島商高戦は、自身も、周囲も「ひどい内容」と指摘。3点をリードしていたチームの2失点に絡んで前半終了とともに交代していた。だが「どうにか勝ちたかった」と強い気持ちで臨んだ午後の湯本高戦、湘南高MF藤尾悠河が先制ゴールを決める。

 試合開始直後、セカンドボールを右中間で拾った藤尾が右へ持ち出してから右足を振りぬく。これがゴール左ポストを叩いてゴールラインを越えた。中盤で高い技術を見せる藤尾については元Jリーガーら大会関係者も「あの子は上手い」と認める、今大会屈指の実力派MF。汚名返上の活躍を見せた藤尾の活躍もあって湘南は3-0で快勝した。

 落ち着いたボールコントロールと的確なパス。横浜FMジュニアユース出身のMFは攻撃面で存在感を放つが、「自分は上手い選手ではないのでチームに貢献できるプレーを。守備で身体張ったり献身性を意識している。自分の好きなプレーよりもそっちの方がチームには必要」と泥臭く相手の攻撃を潰す動きを意識し、そのプレーでチームの勝利に貢献している。

 以前は自分本位な部分もあったという。「1年生や2年生の時は自分、自分で。自分がどうあればいいとか、自分がどうしたいというのがあったんですけど、3年生になって自分の引退もかかってくるし、関東もインハイも優勝したい、優勝したいと言ってきて結局16で負けて(選手権が)もう最後の大会になってしまった。みんなのために、一人ひとり頑張ろうと言っている」。最終学年になって変わった意識が自身をより走らせ、戦わせている。

 この夏は刺激になる出来事があった。横浜ジュニアユース時代の同期で最寄りの駅が同じというMF遠藤渓太、FW和田昌士が横浜FMユースの主力として日本クラブユース選手権(U-18)大会で優勝。和田はすでに今春トップチームの公式戦でベンチ入りを果たしており、遠藤はクラブユース選手権の大会MVPに選出された。「負けられない」という気持ちを持って選手権へ向かうMFが勝ち上がって、旧友たちに負けない注目を集める。

(取材・文 吉田太郎)
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