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[MOM1478]國學院久我山DF宮原直央(3年)_久我山支えるゲームメーカー役のSB

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.30 T1リーグ第14節 成立学園高 0-2 國學院久我山高 成立学園鷲宮G]

 サイド攻撃の柱にして、ゲームメークも担うSB。國學院久我山高は右SB宮原直央主将の存在感が光った。前半から積極的に攻撃に関わり、右サイドからアーリークロスを放り込む。27分に右サイドから決定的なグラウンダーのアーリークロスを入れると、前半終了間際にも敵陣でのインターセプトからラストパスを通した。味方のボランチが相手の鋭いチェックにあう中でも、元ボランチのSBはそれを的確にサポートしながら攻撃をコントロールしていた。

「右サイドで攻撃のスイッチにもなること。中盤でもゲームつくれるけれどサイドでもというところを確立していきたい」と宮原。中盤のポジションから最終ラインへ降りてきた宮原は今春コンバートされた右SBで「攻撃面でスイッチを入れるとか、オーバーラップとかで関わっていった方が自分の良さが出せるんじゃないか」と考えてプレーしているという。もちろん「(対戦相手には)サイド攻撃するチームが多いので、そこでしっかり対応することも大事」と守備への意識を強く持ちながらも、持ち味を活かした積極的な攻撃でチームを活性化。国体日本一を経験した先輩SB鴻巣良真(現慶應義塾大)までの走力、運動能力は持ち合わせていないが、それでもゲームメーク能力の高さを武器にSBを自分のポジションにして、攻守両面でチームの勝利に貢献している。

 本人は「SBに慣れてきたけれど、慣れは一番怖い。慣れてちょっとルーズになってしまうのが怖いので、最初から引き締めてポジションを大事にしていきたい」と引き締める。それでも清水恭孝監督が「現代のSBにはゲームメーク能力が求められるので。やっぱり宮原はそれができる。真ん中潰されればサイドがゲームをつくる。ウチのSBはそれができないと。頑張るだけじゃダメ」という中で、宮原は左の山本研とともにゲームメークに参加しながら期待に応えるプレーを続けている印象だ。

 宮原自身は「(評価されるためには)結果を出さないといけない。(きょうも)技術的なミスもあったのでそこをもっと高めて、まだまだ向上できると思う」とあくまで謙虚でかつ、貪欲。そしてチームリーダーでもある宮原は「きょうは自分が見た限りはまだまだ。(久我山はもっとできると)期待している」とチームが“もっとできる”ことを確信している。久我山のサッカーを支える最終ラインのゲームメーカーは、チームとともに成長を遂げ、目標の選手権で3年連続の全国大会出場を果たす。

(取材・文 吉田太郎)

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