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49日ぶりの“目覚め”宇佐美2発でG大阪が鹿島の連勝止める

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[9.12 J1第2ステージ第10節 鹿島1-2G大阪 カシマ]

 ガンバ大阪はアウェーで第2ステージ首位の鹿島アントラーズと対戦し、FW宇佐美貴史の2ゴールで2-1で競り勝った。宇佐美は代表戦を含め、公式戦11試合ぶりのゴール。鹿島の連勝は6でストップし、石井正忠監督就任後、初黒星を喫した。

 鹿島は日本代表MF柴崎岳が出場停止。代役のボランチではMF山村和也が2試合ぶりに先発した。2日のナビスコ杯準々決勝第1戦・F東京戦で右膝を負傷したDF昌子源も欠場。6日の同第2戦同様、DF青木剛がCBに入り、リーグ戦では7試合ぶりの先発となった。
 G大阪は前節の湘南戦(1-0)から先発一人を入れ替え、左膝内側側副靭帯損傷で離脱したMF大森晃太郎に代わってMF阿部浩之が3試合ぶりに先発。日本代表のイラン遠征から9日夜に帰国したばかりのFW宇佐美貴史、DF米倉恒貴、DF丹羽大輝、GK東口順昭もそろって先発した。[スタメン&布陣はコチラ]

 G大阪は前半2分、ハーフウェーライン付近で宇佐美がボールを失い、カウンターからピンチを招いた。鹿島はMF遠藤康が右サイドのスペースに展開し、FW金崎夢生がゴール前にグラウンダーのクロス。滑り込みながらカットした米倉のクリアは自陣ゴールに向かって飛び、あわやオウンゴールという場面だったが、クロスバーに救われた。

 その後も互いになかなかフィニッシュまで持ち込めない膠着状態が続く中、G大阪の“眠れるエース”が均衡を破った。前半29分、宇佐美が中央からドリブルで仕掛け、FWパトリックとのワンツーで一気に持ち上がる。DFファン・ソッコのスライディングタックルもかわしてPA手前まで運ぶと、迷わず右足を一閃。ゴール左隅にミドルシュートを突き刺し、先制点を奪った。

 クラブ、代表を含めて公式戦10試合連続で得点から遠ざかっていた宇佐美にとって7月25日のJ1神戸戦(2-1)以来、49日ぶりのゴール。これで肩の荷が下りたか、前半39分にもカウンターからパトリックがドリブルで運び、宇佐美にパスが渡ると、PA内右に切れ込んだ宇佐美は青木との1対1から縦に仕掛ける。クロスかシュートか、宇佐美が右足を振ったボールは目の前の青木の足に当たってコースが変わり、ゴールマウスへ。宇佐美の連続ゴールで2-0とリードを広げ、前半を折り返した。

 2点を追う鹿島は金崎が後半11分、16分と果敢にミドルシュートを狙うが、いずれも東口が正面でキャッチ。後半17分にはFW赤崎秀平に代えてMFカイオを投入した。カイオは2列目の左サイドに入り、MF土居聖真と金崎の2トップにシフト。攻勢を強め、G大阪を押し込んでいくが、なかなかこじ開けることができない。後半22分、遠藤の右CKから山村がヘディングシュートを放つが、ゴール前のMF倉田秋が頭でクリアしたボールはクロスバーを叩き、あと一歩のところでゴールを割れなかった。

 鹿島は後半29分、土居に代わってルーキーのFW鈴木優磨がピッチに入る。JリーグU-22選抜の一員としてJ3では8試合に出場し、3ゴールを記録している鈴木優だが、鹿島では今月9日の天皇杯2回戦・琉球戦に途中出場し、公式戦デビューを果たしたばかり。J1リーグはこれが初出場となった。

 G大阪も後半34分、カウンターからパトリックのシュートをGKが弾いたところにDF藤春廣輝が詰め、頭で無人のゴールに押し込むだけだったが、ヘディングシュートは枠を捉えられず、ゴール右へ。ダメ押しの3点目を逃した。

 鹿島は後半41分、カイオの左クロスからフリーの鈴木優がヘディングシュートを放つが、ゴール右に外れる。惜しくも決定機を逃したが、同45分、金崎の左クロスから相手DFに当たったこぼれ球を今度こそ鈴木優が頭で押し込んだ。鈴木優のJ1デビュー戦ゴールで1-2と詰め寄り、終盤は鹿島が猛攻を仕掛けたが、あと一歩及ばず、G大阪が2-1で逃げ切り勝ち。鹿島の連勝を6で止めるとともにリーグ戦3連勝を飾り、16日のACL準々決勝第2戦・全北現代戦(万博)へ弾みを付けた。

(取材・文 西山紘平)

[J1]第2ステージ第10節2日目 スコア速報

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