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[プレミアリーグWEST]立ち上がりからギア全開で仕掛けて2得点、G大阪ユースが首位で残り3節へ

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[9.20 高円宮杯プレミアリーグWEST第15節 G大阪ユース 2-0 大分U-18 G大阪練習場]

 高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグWESTは20日に第15節を行った。首位・ガンバ大阪ユース(大阪)と3位・大分トリニータU-18(大分)の一戦はG大阪が2-0で勝利し、首位を維持した。

 プレミアリーグも残り4試合。優勝戦線を大きく左右する一戦で、先に仕掛けたのはG大阪だった。U-18日本代表FW高木彰人が「0-0が続いてしまうと、どうしても焦ってしまって、自分たちのペースに出来ない。そうしたことがこの夏によくあった。だから、前半の立ち上がりに相手が入りきれない所を狙っていた」と振り返ったように、開始から攻撃のギアを全開にして仕掛けていった。

 まずは2分。自陣左でボールを受けた高木がドリブルで相手をかわし、中央のFW武田太一にパス。リターンを深い位置で受けて、ゴール前に繋ぐと、走り込んだFW宮森祐希が左足で合わせて先制に成功する。14分にも自陣中央をドリブルで仕掛けた高木が前線にスルーパス。先に相手DFが触ったが、止めきれずPAにこぼれた所で武田が処理。冷静にGKをかわして、無人のゴールに流し込んだ。

 今節、CB中畑雄太を欠いたことで生じた大分DFの隙を突いて、G大阪が立て続けに2得点。「立ち上がりの2失点が響いた」とU-18日本代表MF岩田智輝が口にしたように、出だしにつまづいた大分は、以降も守備に追われて、チャンスを作ることができない。17分にはG大阪が再びチャンスを演出。後方からのフィードに右サイドを駆け上がったDF山中海斗が反応したが、GK真木晃平に拒まれ、ゴールとはならず。23分にもU-18日本代表候補DF初瀬亮のキープから、中央でフォローに入ったMF岩本和希にパス。岩本がPA左に縦パスを入れて、武田がシュートを打つも、DFがブロック。こぼれ球を宮森が再び狙ったが、ゴールネットを揺らせず、前半を終えた。

 前半はG大阪をリスペクトしすぎたため、「自分たちは頑張らないと戦えないチームなのに、前半は頑張れなかった」(山崎哲也監督)大分だったが、後半は「自分たちの頑張る姿勢を表現できた」(同監督)と前線から何度もボールを奪いに行くスタイルが機能。高い位置でのボール奪取から、G大阪を押し込む時間が増えた。後半12分には左サイドを上がったDF戸高航汰から、PA左のMF鷺原拓也にパス。DFに寄せられながらも、ゴール前にボールを繋ぎ、U-18日本代表FW吉平翼がシュートを狙ったが、枠を捉えることができない。15分にも右の高い位置でパスを受けたDF宮原太一から、岩田に繋ぎ、ゴール前にクロスを入れたが、MF宮地裕二郎とわずかに合わず。岩田は「立ち上がりの点が獲れるチャンスで獲れていれば、違った結果になったかもしれない」と悔やんだ。

 苦しい時間を耐えたG大阪は、MF市丸瑞希と岩本のボランチコンビを中心にパスで主導権を握り、時間を消化しつつ、機を見てはシュートまで持ち込む場面も。「自分たちのペースで試合を進めながらも、崩れないことを心がけていた」とGK渡辺健太が話したように、奪われてからのカウンターにもきっちり対処し、2点差を守り切って大一番を物にした。

 今節を機にプレミアリーグは3度目の中断に入り、クラブチームはJユースカップ、高体連のチームは選手権予選に突入する。G大阪は昨年も残り3節の時点で首位に立っていたが、再開後に喫した2連敗が響き、王座から滑り落ちた。「昨年も中断期間中に、リズムを崩したことが痛かった。昨年の経験を無駄にしないためにも、(中断期間中に行う)Jユースを良い状態で終えてプレミアに繋げたい」と高木が口にしたように、首位を維持して安心するのではなく、ここからが大事なことを全員が理解している。「勝った方が強いチーム」と初瀬が口にしたように、強いチームになるため、残り3節も気を抜かずに白星を積み上げるつもりだ。

[写真]G大阪ユースのエース高木は2得点に絡む活躍

(取材・文 森田将義)
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