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[MOM1502]山梨県DF結城碧生(甲府U-18、1年)_キツイ戦いで踏ん張った、「統率力と気持ち」のCB

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.28 国体少年男子2回戦 山梨県 2-1(延長)徳島県 上富田スポーツセンター多目的グラウンド]

 後半アディショナルタイムにMF菊地開世の同点ヘッドで追いつき、延長戦にFW山田海人が決めた決勝弾で逆転勝ち。ヒーローの多かった山梨県の中で土屋安晴監督は特に最終ラインからチームを励ます声をかけ続け、カウンターを阻止したCB結城碧生(甲府U-18、1年)の貢献度の大きさを口にしていた。「守備で頑張ってくれました。(前がかりになったなかで)上手く結城がコントロールしてくれた。クレバーなプレー。状況判断して伝えられるし、『もっと前向きな声出そう』とか雰囲気を感じられる」

 味方がチャンスをつくりながらもなかなか追いつくことのできない展開。心折れそうな瞬間もあったはずだが、結城は「気持ちだけは切らさないで、絶対に前線が点取ってくれるだろうと信じていました」。統率力と闘争心が持ち味という174cmのCBは「どこに当ててもゴールだけは防ごうと思って、気持ちだけは負けないように」と相手のカウンターの狙いを読みきり、身体を張って、追加点を与えない。そして味方が試合終了間際に追いつくと、延長戦でも2点目を許さず。守り切ったCBは「声出して競り合いの場面も触れていたし、(リスタートから)1点やられちゃったんですけどその後崩れずにやれたと思います」と胸を張った。

 いい意味で我の強い選手が揃う山梨だが、それを同じ方向を向かわせることが重要。結城は「みんながやりやすいように声かけること。前向きにやったほうが楽しいし、みんなプレーしやすい」と前向きな声がけをすることを心がけているという。「なかなかまとまらないです」と笑うが、それでも「キツイ時にチームをまとめたい」というCBは今後も声でチームを一つにして、苦しい時に底力を発揮させる。

 憧れの選手について「プジョルです。気持ちとキャプテンシーがすごいのでああいう戦える選手になりたい」と元スペイン代表CBを挙げた結城。最終ラインで気迫と統率力を見せ続けて「目標は優勝ですけど、(まずは)来れない人の分まで一つひとつ勝って行きたい」という目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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