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[MOM1513]流通経済大柏MF菅原俊平(3年)_肉体改造で強化の身体と闘争心で荒々しくボール奪う“流経のデ・ヨング”

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.26 adidas Cup in TOKYO 流通経済大柏高2-1清水桜が丘高 RKUフットボールフィールド]

「ボランチとして最後まで運動量落とさずにやっていた。キャプテンとして、自分としてもやらなければいけないことにトライしている」。流通経済大柏高の榎本雅大コーチは80分間戦う姿勢を持ち続けて走りぬいた「闘将」MF菅原俊平主将(3年)をマン・オブ・ザ・マッチに挙げた。

「前でディフェンスすることをやっている」菅原はボランチのポジションだが、できるだけ高い位置で相手にプレッシャーをかけること、セカンドボールを拾うことを意識。ハイプレスを持ち味とする流経大柏において、彼の不利な体勢でも諦めず、泥臭くスライディングしてでもボールを奪おうとする姿勢、ボールへの執着心は欠かせない。清水桜が丘との一戦では互いに球際での一歩が深く厳しい戦いとなったが、その中で菅原のガッツ、運動量が勝利に結びついた。

 その菅原は2か月前から肉体改造に取り組んでいる。全国常連であるラグビー部の器具を活用してコンタクト、体幹を強化。「球際のところで現実的に強くなるかどうかは別にして自信をつけたい。トレーニングやっていると自信もってやれるので。とにかくバンバンラグビートレーニング入れています」。トップチームでひとり続けているという努力。以前は筋肉量が増えることで逆にスピードが落ちることを危惧していたが、「自分とかどうせあまり動き鈍いんで。ナイジェル・デ・ヨングで行こうと」。スピードが落ちることよりも球際での強さを増すことにこだわってきた。

 この日は肉体強化に手応えを得るプレーがあった。FKからゴール前の競り合いで強さを発揮。「GKとDF片手でしっかりブロックできたんですよ」と喜ぶ。本人はまだ攻撃面でチームを落ち着かせるパスを出すことができていないことなどを課題に上げるが、強化されたフィジカルを全面に出して球際で荒々しくボールを奪う“流経のデ・ヨング”が、その圧倒的なキャプテンシーを合わせて名門を白星へ導く。

(取材・文 吉田太郎) 

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