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今季4度目の対戦で松本が湘南に初勝利! 4年ぶり4回戦進出を決める

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[10.10 天皇杯3回戦 湘南2-3松本 BMWス]

 天皇杯は10日、3回戦の1試合を行い、BMWスタジアムで湘南ベルマーレ松本山雅FCのJ1勢が対戦した。リーグ戦、ナビスコ杯で今季3度戦っていた両チーム。これまでは湘南が2勝1分けと勝ち越していたが、今季4度目の対戦で松本が3-2で勝利し、11年以来4年ぶりに4回戦進出を決めている。

 湘南は3日に行われたJ1第2ステージ第13節の山形戦(0-1)から先発4人を変更。GK秋元陽太、DF坪井慶介、MF石川俊輝、FW高山薫に代わり、GKイ・ホスン、DF藤田征也、MF山田直輝、MF永木亮太がスタメンに名を連ねた。対する松本は同じく3日の清水戦(1-0)から先発を2人変更。MF岩沼俊介、MFキム・ボギョンに代わり、DF安藤淳、MF工藤浩平が先発出場した。
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 序盤は松本が、MF前田直輝の仕掛けから、何度かチャンスをつくるが得点には結びつかない。すると前半14分、湘南は左サイド深くまでボールを運び、そこから中央に戻したボールをMF菊池俊介がシュート。強烈な一撃がゴール右上隅に決まり、湘南が1点をリードした。

 しかし17分には松本もやや距離のある位置で直接FKを得ると、DF安藤淳が流したボールを前田が左足でシュート。グラウンダーのボールをGKイ・ホスンは防げず、ゴール右に決まり試合を振り出しに戻した。松本は21分にもロングスローの流れからFWオビナが反転してゴールを狙ったが、シュートは枠を捉えられなかった。

 少しずつ高い位置でボールを回せるようになってきた湘南は、25分に右サイドからDF藤田征也が入れたボールに、菊池が飛び込むがシュートは右へ。同26分にはPA内右寄りの位置からMF山田直輝が左足でゴールを狙うが、枠の左に外れている。その後は両チームともに攻撃が噛み合わずに1-1で前半を折り返した。

 後半に松本はオビナと前田を前線に残し、その2人にボールを集める。なかなかボールが収まらない時間が続いたが、7分には後方からのロングボールをオビナが巧みな胸トラップでPA内にボールを落とし、そのままの流れで左足シュート。これが決まって松本が再び勝ち越した。

 さらに松本は12分にもMF田中隼磨のロングボールがPA内に入ると、湘南の守備の隙を突いた安藤が右足でシュートをゴールに決めて、リードを2点に広げた。湘南も16分にPA内にボールを運びDF三竿雄斗がシュートを打つがGK村山智彦にブロックされる。この直後に湘南はFW大槻周平を下げ、FW高山薫をピッチに送り出した。

 松本に圧力をかけながらも得点を挙げられない湘南は、29分にも藤田を下げてDF島村毅を起用した。31分にはルーズボールを拾った島村が右に展開。そのままゴール前に走り込みヘッドでゴールを狙ったが、右ポストに嫌われる。33分には両チームが選手交代を行い、松本はオビナを下げて、FW阿部吉朗を投入。湘南はFW藤田祥史を下げて、FWアリソンを起用して交代枠を使い切った。

 湘南はゴール前に上げた島村の高さを生かしてゴールを狙っていく。後半38分にはCKの流れからPAのすぐ外にこぼれたボールを拾った高山がカットインして右足でシュート。これが決まり、湘南が1点差に詰め寄る。

 松本は39分に前田を下げ、MF石原崇兆を送り出す。41分に松本は、その石原が高い位置でボールを奪い、速攻に転じる。最後は阿部の落としを受けた田中がゴールを狙ったが、わずかにクロスバーを越えて行った。松本は石原のキープ力を活かしながら、時計の針を進めていく。アディショナルタイム3分には最後の交代枠を使い、岩沼を下げてDF大久保裕樹を送り込んだ。このまま松本が3-2で逃げ切り、今季4度目の湘南戦で初勝利を収めている。

(取材・文 河合拓)

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