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FW大久保先制弾の川崎Fが京都に3発快勝で4回戦進出

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[10.14 天皇杯3回戦 川崎F3-0京都 等々力]

 天皇杯は14日に各地で3回戦を行い、等々力陸上競技場ではJ1の川崎フロンターレとJ2の京都サンガF.C.が対戦した。試合はFW大久保嘉人の先制点もあり、川崎Fが3-0で勝利して2大会ぶりの4回戦進出を決めている。

 川崎Fは4日のG大阪戦(5-3)から先発を2人変更。GK新井章太に代わり、GK西部洋平、FW杉本健勇に代わり、FW田坂祐介が先発に入っている。一方の京都は、10日のFC岐阜戦(0-0)からGK清水圭介、DF菅沼駿哉、FW宮吉拓実を除く8選手を入れ替えて、J1クラブとの対戦に臨んでいる。
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 立ち上がり3分に両チームがチャンスをつくる。まずは川崎Fが細かくパスをつなぎ、最後はPA内でFW小林悠がシュートを打つが、DFにブロックされる。これで川崎FはCKを得たが、そのこぼれ球を拾った京都がロングカウンターを仕掛ける。アタッキングサードで数的優位をつくった中で、中央を突破したFW有田光希はシュートを打つことを選択。戻って来たDFにブロックされて、好機を生かせなかった。7分にも有田は長い距離をドリブルで持ち上がり右足でシュートを打ったが、ボールは力なくGK西部洋平に抑えられた。

 10分にも京都は速攻からMF永島悠史がPA内でシュートを打つが、GK西部の好守に阻まれた。京都は川崎Fの縦パスをカットしてボールを回収して、試合のリズムをつかみだす。しかし、先制したのは川崎Fだった。前半22分、京都の一瞬の隙を逃さずにボールを持ち上がったMF田坂祐介が最終ラインの裏へパス。走り込んだFW大久保嘉人がGKとの1対1を確実に仕留めて、川崎Fが1-0とリードした。

 先制点を挙げて勢いづく川崎Fは、28分にもMF中村憲剛からのパスが右サイドのMFエウシーニョに出て高い位置までボールを運ぶと、折り返しを中央で大久保が受ける。DFに突かれてこぼれたボールをFW小林悠がダイレクトでシュートしたが、ボールは右に切れていった。

 その後もボールを支配する川崎Fは、アディショナルタイムにもカウンターから小林がラインの裏でボールを受け、ゴール前に詰めた中村がゴールを揺らしたが、小林がオフサイドと判定されて得点は認められず。川崎Fが1-0でリードしたまま前半を終えた。

 後半2分、川崎Fは大久保が最終ライン裏を取り、大島からのパスを受ける。ここで横パスを出し、MFエウシーニョが受けたが、DFのタックルをかわしたエウシーニョはパスを大久保に返す。大久保はシュートを打とうとしたが戻って来たDFにブロックされた。京都も4分にはPA内でボールを持ったMF佐々木勇人が縦に仕掛けてシュートを放ったが、GK西部に防がれている。同6分にはMF荻野広大がPA外から右足でゴールを狙うが、ゴール右へ外れて行った。

 京都は後半7分に有田を下げ、MF駒井善成をピッチに送り出し、宮吉をCFに移す。同15分には速攻を狙って最終ラインの裏をとろうとした田坂が倒されて、川崎FにFKが与えられる。中村が直接ゴールを狙ったが、クロスバーを越えた。同16分に川崎は田坂を下げて、FW杉本健勇を投入。同じタイミングで京都も宮吉を下げてFW大黒将志を起用した。

 後半26分に京都は敵陣深くで駒井がボールを奪い、ゴール前にクロスを入れる。大黒が飛び込んだが、シュートは右に逸れて行き、同点に追いつくことはできなかった。同28分に川崎Fは小林を下げて、MF山本真希を投入する。同29分には川崎Fもチャンスをつくる。DF谷口彰悟、中村と縦パスが2本つながり、大久保へ。速攻には移れなかったが、攻撃を組み立て直すと中村からのパスを最終ラインの裏で受けた大久保が反転してゴールを狙ったがシュートはGK清水圭介に止められた。

 京都は後半36分に大久保のドリブルを阻止しようとしたDF菅沼俊哉が接触して負傷。ピッチ外で治療を受けている間、数的優位の川崎Fは攻撃参加したDF小宮山尊信が追加点を決めてリードを2点に広げた。この直後に京都は、足をつっていた佐々木を下げて、MF原川力を起用する。川崎Fも42分に中村を下げて、MFアルトゥール・マイアを起用して交代枠を使い切った。

 アディショナルタイムにも川崎Fは、左サイドを突破したMF中野嘉大の折り返しを杉本がゴールに沈め、3-0として快勝。3回戦を突破している。

(取材・文 河合拓)

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