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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.63]湘南ユースFW井上恵武(1年)_「必死にボールを追ってくれる」1年生が劇的V弾

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[10.18 Jユースカップ2回戦 湘南ユース 2-1 栃木ユース 馬入]

「ああいう流れであの時間帯だったので、『もうゴールしかない。自分が決めてやる』。そういう気持ちだけでピッチに入りました」(FW井上恵武)

 Jユースカップ2回戦。湘南ベルマーレユースと栃木SCユースの激闘は、井上が投入された後半27分の段階で1-1のタイスコアで、どちらにも転び得る状況だった。見守る側はもちろん、恐らく選手たちも延長戦の可能性を考え始める時間帯で、ゴールだけを求める1年生FWがピッチに立った。

 時崎悠監督が「井上は夏以降、スタートで使ってきた選手なんです」と語ったように、大きな期待を寄せられるルーキーだ。そんな「必死にボールを追ってくれる選手」である彼を、このJユースカップではスーパーサブとして起用してきた狙いは明確だ。足がつる選手も出始める時間帯で、しつこくボールを追い掛けながら、どん欲にゴールを見続ける選手が入ってくる。その嫌らしさを栃木の守備陣は実感することになった。

「先発かどうかは監督が決めることで、それとは関係なしに練習から他の選手に負けないようにやってきた」と自負する井上は、投入早々から163cmの小さな体をぶつけ合うこともいとわず、アグレッシブなプレーを継続。同時に入ったFW秋元優と共に栃木の守備をかき回し続ける。見事な抜け出しを見せた秋元の決定的なシュートが外れるなど、なかなか攻勢が結び付かない中で迎えた44分、ついに試合が動く。

 左サイドからMF露口凱が仕掛けると同時にゴール前でポジションを取る。「凱くんなら、きっとえぐって上げてくると思った」というゴールへのイメージどおりに出てきたボールにしっかりと合わせる。「キツい時間帯に背後へ出ていく動きをしたい」と思っていたという形がまさにハマって、湘南ユースが3回戦へと進む決勝弾が生まれた。得点後は「真っ白」になりつつも、「絶対に決めてこいよ」と送り出してくれた仲間たちが待つベンチへダッシュ。歓喜の抱擁を交わした。

「海外ならベイルが好き」と語るルーキーは、鳥取U-18との1回戦に続いて重要なゴールを記録。もっとも、「得点はできたけど、今日は反省点だらけ。ボールを受けても簡単に失ってしまう場面もあって、シュートが決まったからと言って満足はない」と、さらなる高みを意識することを忘れていない。次なる相手は神戸U-18と難敵だけに、この1年生FWの出来は一つのカギとなりそうだ。

(取材・文 川端暁彦)
 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画「全国のつくしを探せ!」! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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