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年代別代表で酷使された若手が相次ぎ故障…クロップがFAへ意見、「彼らは僕らの未来なんだ」

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 リバプールユルゲン・クロップ監督がイングランドサッカー協会(FA)へ意見を述べた。英『ミラー』が伝えている。プレミア挑戦を始めたばかりの指揮官は、年代別代表へ招集された若手が酷使される状況を食い止めるべく、強く語っている。

 指揮官は期待の若手であるMFジョーダン・ロシターが欧州選手権予選を戦うU-19イングランド代表に招集された結果、5日間で3試合に出場させられ、ハムストリングに深刻な怪我を負ったことで怒りを覚えているようだ。

 ロシターはクロップ新監督が先発に抜擢する可能性があると見られていた選手であり、同代表ではマケドニア戦、フィンランド戦、イタリア戦に出場していた。消化試合だったにも関わらず、過密日程での全ての試合に出場したMFは、約1か月も離脱することになってしまった。

 クロップ監督はU-21イングランド代表でDFジョー・ゴメスが前十字靭帯断裂で最大9か月の負傷を負ったばかりということもあり、代表チームへ説明を求めたいと主張した。

 ドイツで多くの若手選手を育ててきたクロップ氏は「彼らのような若手は僕らの未来なんだ。もし彼らを馬のように働かせてしまえば、私たちが手にするのは馬になってしまう」と話す。

「やりすぎだ。間違いなくこれは許されるものではない。それが私に言えることだ。これがOKではないことに異論の余地はない。5日間で3試合に出場しているんだ。サッカーは90分のゲームなのにだ」

「若い選手は回復が速いのかもしれないが、それでも5日間で3試合に出場させてクラブに返すのは普通ではない。この件について話し合う必要がある」

「ロシターの負傷はハムストリングであり、筋肉の故障だ。なぜそれが起きてしまったのか? 彼が出場した最後の試合でだ」

「何分に起きたのかは知らない。もしかしたら彼は一試合を通して出場した結果、怪我をして戻ってきたのかもしれない。ただ、それは飛行機の中で起きたことではないし、電車や車に乗っている時でもない。それが起きたのは試合中だ。試合のせいでそうなってしまったんだ」

 若手選手を大切に思うからこそ、出る強い言葉。リバプール指揮官は「若手にはこれからもっと成長していってほしいし、あまりプレッシャーを感じすぎないよう時間も与えたい。彼らが5日間で3試合もする必要なんてないんだよ」と改めてコメント。

「それが私に言える全てだ。また同じことを言わなければならないとはね。イングランドでは5日間に3試合やらせることが普通なのか?」と重ねた。

「ロシターが次のインターナショナルブレイクまでにプレーできるようになるとは思わない。この件について誰と話しあえば良いのかはわからないが、なんとかして話を通してみるつもりだ。許されることではないからね。5日間で3試合もやらされたことが彼の負傷の原因だ」

「彼のような才能を持つ若手は私たちにとって今必要なものだ。彼としても、私たちに帯同できたほうが良かっただろう。しかし今はそれができない。FAがやりすぎたせいでね」


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