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“世界基準”のサポート受ける慶應義塾大、関東大学リーグでみせる躍進の裏側

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 今季の慶應義塾大は関東大学リーグで第18節を終えた現在、今季初の首位の座に立っている。直近6試合では17得点5失点で5勝2分と攻守が噛み合い、結果を残しているのだ。躍進の裏側には同大の理念と一致する“世界基準”のサポートを掲げる企業、ドームによる『トータルサポート』があった。

 慶應義塾大トップチームの練習風景。全員が同じトレーニングウェアで切磋琢磨している。誰一人とだらしなく着崩すことはせず。全員がしっかりとシャツをパンツにしまい、統率の取れたその姿は一つの集団として、強い意志を持ち、まとまっているのが見て取れる。同社とサポート契約を結んだ4年前、須田芳正監督が最初に提案したのが練習着の支給だった。

 大学によっては、高校時代のウェアや先輩からもらったJクラブのユニフォームを着るなど、個々がバラバラの格好をしている景色も少なくない。しかし慶應義塾大トップチームは全員が同じウェアを着て、練習に励んでいる。

 このトレーニングウェアはトップチームへ昇格した選手だけ、袖を通すことが許される。指揮官は「これに憧れ、これを目指して、B・Cチームの人たちは頑張るというのもある。気持ちの持ち方が全然違うと思うんですよ。見た目というのはとても大事。同じものを着て『一丸』となってやっているなというのは、より強くみえるし、プロだってそうじゃないですか。見た目はすごく気にします」と話した。今季のチームスローガンである『一丸』の実現にも揃いのウェアは一役買っている。

 実際にチームの主力MF渡辺夏彦(2年=國學院久我山高)も、練習着を支給されたとき、一つの達成感があったと口にする。「僕も一年間は着られなくて。初めてこれを着て練習ができたときは、それだけ感じるものがありました。簡単には言えないけど……やっと着れたなと。自分で買っているわけではなく、支給されているものなわけで。これを着る責任だったりは日々の練習から感じますね」と語るとおりだ。

 もちろんユニフォームも同社の製品を着用している。パフォーマンス重視で作られ、かつ耐久性も兼ね備えた一枚。渡辺は「色もデザインももちろん好きですが、素材が好き。着た感じが気持ちがいい」と言う。荒鷲イレブンが着る鮮やかな黄色が目を引くユニフォームは、繊維一本一本にまでこだわってつくられた“世界基準”の一枚だ。

 同社はウェアなどの提供はもちろんのこと、栄養講習会などを行い、チームへ知識の提供も行っている。元々、栄養の摂り方や食事について意識が高い選手たちからは、講習会で多くの質問が飛ぶという。

 選手たちはその場で与えられた情報をしっかりと自分のものにしているようだ。渡辺は「栄養講習がないと、いつ何をどう摂るかは考えられなかった。今ではチームのみんなも考えて、理解して、実践しようとしている。一人暮らしの人も自炊したり、外食へ行っても、コンビニで買っても、何がいいのかしっかり考えている。そういうのがあって、今は怪我人は全然出ていないし、全てがつながっているかなと。食事は本当に大事です」と力を込めた。

 また選手たちは公式戦後、支給されたものの一つである『DNS R4 アルティメット リカバリーアドバンテージ』を必ず摂取する。大学の公式戦は連戦が多く、特に夏場の中2、3日での3連戦は過酷だ。そんな疲れきった肉体を支えているのがこのサプリメントだという。

 試合後にチームスタッフが水に溶かし、すぐに飲む。渡辺は「3連戦のときには欠かせない。自力の休息だけでは足りない部分があるじゃないですか。そういうときにサプリメントなどの要素は必要。R4は本当に美味しいです!試合後にとにかくR4飲みたいってなりますね(笑) 冷たい水で作ってくれているのを、何よりもまず飲みたい」と笑顔で話した。

 須田監督は「僕らの時代はサプリメントというのには、マイナスのイメージがあった。栄養は三度の食事を基準に、プラスアルファで食事を摂ることで十分だという知識だったが、最近ではそれは大きな間違いだったと気づいたんです」と話す。

 指揮官自身も栄養講習会で学んだことで、これまでの考えを改めた。「食事を摂りながら、しっかりとサプリメントを摂るというのは必要。特に一般人とは違い、彼らはアスリートなので。そこの部分は本当に重要だと思います」

 R4以外にもプロテインなどを積極的に摂取している慶應義塾大の選手たち。当初は「半信半疑で摂り始めていた」というが、結果はすぐに出始めた。指揮官は「身体がとにかく大きくなった。1年生で入ってきたときは細かったのが、夏場になると大きくなったなと特に思います」と語る通りだ。

「昔はドロドロしてまずかったプロテインが今はチョコレート味まであって……」と笑った須田監督は「今は練習が終わって、ジュースかスポーツドリンクかプロテインかって同じ値段で言われたら。それはプロテインを飲みますよね。味もいいんですから」と話した。

 かつて須田監督は「まずは社会に出て通用する人を。一人の社会人として世界へ羽ばたいていけるような人を育てたい」と語っていた。この言葉から4年の時が経ち、その間に日本代表FW武藤嘉紀(マインツ)を輩出。武藤は慶應義塾大からFC東京を経て、ブンデスリーガという世界へ羽ばたいていったのは周知の事実だ。加えて、同ソッカー部OBたちはサッカーだけでなく、一人の社会人として様々な分野で活躍をみせている。

 この流れを止めることのないように、アスリートとしてだけでなく、一人の社会人として世界で通用する人間形成を行うべく、様々な側面からドームのサポートを受けていく。

 今季も残るは5試合となった。渡辺は「1試合1試合を大事に。どこのチームよりも1週間で準備するし、集中して1日1日をやっていく。ひたすらに1週間1週間と成長していきたい」と意気込んだ。ドームのサポートを受け、世界基準を体感している選手たちは慢心することなく、勝ち点を積み重ね、関東大学リーグ王者を目指す。

(取材・文 片岡涼)
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