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DFB会長、06年W杯買収疑惑を再度否定も…疑惑の金の動きに明確な説明なし

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 ドイツサッカー連盟(DFB)のボルフガング・ニールスバッハ会長が22日、会見で2006年ワールドカップ(W杯)招致活動における買収疑惑を再度否定した。だが、疑惑をもたれている金銭の流れについて、明確に説明することはできていない。

 ドイツ『シュピーゲル』は先日、DFBが招致活動中に当時のアディダス社CEOのロベール・ルイ・ドレフュス氏から資金を借り受け、アジアのFIFA理事を買収するのに使われたと報じた。

 DFBはその後、ベルリンで開かれる開会式の費用として、FIFAの口座に670万ユーロを送金したが、開会式は後に中止になっている。報道では、FIFAがその金をチューリヒにあるルイ・ドレフュス氏の口座に戻したとされている。また、この疑惑の金の動きについて、招致委員会のトップを務めたフランツ・ベッケンバウアー氏やニールスバッハ会長も把握していたと伝えられた。

 だが、ニールスバッハ会長は会見で、「2006年W杯招致はすべてが公正に行われた」と発言。報道については「まったくの間違い」だと、不正を完全否定した。

 ニールスバッハ会長はFIFAに支払われた670万ユーロについて、W杯開催助成金の1億7000万ユーロの手付金だと釈明している。だが、同会長によると、招致委員会に670万ユーロがなく、トップのベッケンバウアー氏が自ら資金を用意することになった。しかし、ベッケンバウアー氏の周辺が反対し、ルイ・ドレフュス氏からFIFAに支払われることになったという。

 だが、この複雑な金銭の動きが必要だったのか、多くの人が疑問に思うだろう。ニールスバッハ会長は「私にも明確ではない」「その質問には答えられない」と言葉を濁している。また、同会長はFIFAの口座に670万ユーロが入ってから、ルイ・ドレフュス氏に金が戻されたと思うとしつつ、「FIFA口座を通じて返されたと100%の保証をもって言うことはできない。調査が示さなければいけない」と述べた。

 FIFAはその後、W杯開催助成金の手付金を求めることはないと発表している。

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