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[MOM1533]名古屋U18FW森晃太(3年)_貴重な先制弾、常に狙っていた名古屋の10番

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.24 Jユースカップ3回戦 広島ユース 0-2 名古屋U18 時之栖スポーツセンター]

 栄光ある「名古屋の10番」を預かるエースFW森晃太が、大一番で確かな輝きを放った。ゲームスタートから考えていたのは、「立ち上がりからまずシュートを打つんだ」というシンプルなこと。スタートからアクセルを全開に踏み込んだ名古屋グランパスU18の先陣を切って、広島ユースの陣内へ攻め入った。

 決勝点は「いいところにこぼれてきたので」と語るように、GKのミスが起点になった“おいしい”ものだったのは確かだ。ただ、その唐突なチャンスで慌てることなくプレーできるのも、しっかり準備ができているのも、常に狙っているから姿勢があるからこそ。冷静に流し込んだ1点は、値千金の価値があった。

「押し込まれる時間帯になっても、森が収めてくれて時間を作ってくれた」と高田哲也監督が語るように、カウンター狙いにシフトする中で、キープ力と突破力に秀でるエースの存在感はより際立つようになっていく。数的不利でもボールを持てて、スペースがあれば一気に運べるだけに、後ろの選手も押し上げやすい。広島が名古屋を押し切れなかった最大の要因は名古屋の守備陣の踏ん張りにあるが、森の存在もまた一つの助けだったことは間違いない。

 今季トップ昇格は見送られたものの、試合を観戦していた他クラブ関係者から「森はウチに欲しかったんだよ」なんて声が出るなど周囲の評価は高く、その未来が閉ざされたわけではない。

「いまはみんなのモチベーションが高い。最後に頂点を獲ろうということでまとまっているし、メンタル的にも良くなったし、守備のやり方とかチームとしての戦い方も整理されてきた」と手ごたえは十分。まずはJユースカップを手にして、未来を自分で切り開く。そのための準備は、できている。

(取材・文 川端暁彦)
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