beacon

[MOM1539]遠野MF岩渕弘人(3年)_昨年決勝でFK弾のキッカーが“復活”のFK2発!

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.27 全国高校選手権岩手県予選準決勝 花巻東高 2-5 遠野高 盛岡南公園球技場]

 昨年度大会決勝で直接FKを決めている遠野高MF岩渕弘人(3年)が“復活”のFK弾だ。前半12分、岩渕は右中間の位置で獲得したFKから自ら右足を振りぬく。「壁のところに(味方が)2人いて、GK見えないので速いボールを蹴ろうと思った」。鋭く壁の外側を巻いた一撃はGKの指先を抜けてそのままゴール右隅へ突き刺さった。

 今季プリンスリーグ東北では得点ランキング5位の13得点をマークしている岩渕だが、ことFKに関しては昨年の決勝で決めて以来、ゴールから遠ざかり、練習でしか決めることができていなかったという。「先生からも『入る気しない』と言われていた」と苦笑いした岩渕だが、この日は後半21分にも右足FKでゴールを破る。同じく右中間の位置からファーサイドを狙ったというシュートは壁に当たったが、コースが変わってゴール。ゴールが決められなくても信じてキッカーに起用してくれたチームメートたちの信頼に応える2発に岩渕は「1年間決められなくて自信がなくなっていた時に2本決められたので良かった」と喜んだ。

 全体練習後にFKの練習を重ね、ようやくFKでのゴールを決めたMFは次は全国舞台で借りを返すことを狙う。「去年はトップ下で身体が弱くてただパスだけだった。今年1年間はフィジカルトレーニングとか競り合いの練習とか、去年弱かったところを意識して練習してきました」。技術の高さ、精度の高いキックに加え、磨いてきた力強さなどを全国で発揮する意気込みでいる。

 そのためにはまずは決勝で勝って全国出場を決めること。プリンスリーグでは13得点を決めたが、注目アタッカーはもっとゴールを奪うことができたと感じている。「他に外した部分がいっぱいあった。もっと決めたい。自分、得点感覚が他よりはあると思っている。でも、自分が決めるだけじゃなくて囮になって周りが決めるのも大事。チームで決められればいい」。チャンスメーカーとして、フィニッシャーとしてチームが勝つために全力を尽くす。

[写真]後半21分、遠野は岩渕がこの日2本目となるFK弾を決める

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015

TOP