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[MOM1567]与勝MF名嘉村俊治(3年)_風を味方に?積極ミドルで先制点

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 全国高校選手権沖縄県予選準決勝 南風原高1-2与勝高 沖縄県陸]

 風を味方につけた先制劇だった。前半18分、中央ミドルレンジでボールを持った与勝高MF名嘉村俊治(3年)が右足を一閃。「追い風というのは頭にあった。積極的にゴールを狙った結果です」。チームを勢いづけたキャプテンは笑顔を弾けさせた。

 試合前のコイントスの結果、コートチェンジが行われた。前半風上に立って試合を優位に進める、そんな与勝高の作戦勝ちかに思えた。

 しかし試合後、名嘉村から帰ってきた答えは「コイントスには負けました。相手が選びました」。玉城竜太コーチも「ウチはそんな手の込んだ作戦はできないです」。恥ずかしながら見立ては完全に外れていた。

 それよりも名嘉村は、前半32分にオウンゴールによって同点とされた直後に生まれた勝ち越し弾に胸を張る。同33分、FW上門知樹(3年)のパスを受けたDF伊盛達貴(3年)が右足を振り抜くと、グラウンダーのシュートがゴール左隅に収まる。「失点した後、気持ちを入れ直すというのを実践しています」。結果的に相手を勢いづかせなかったことが、後半に見せた粘り強い守備に繋がった。

 ここまでの勝ち上がりにも自信を見せる。準決勝は今季負けなしの南風原が相手だったが、準々決勝で宜野湾高を4年ぶりに倒すなど、「チームとしてすごく勢いがある」と感じている。決勝の相手は那覇西高。今季の対戦も2戦2敗と、相手にとって不足はない。「決勝は厳しい戦いになるが、勝たないと全国に行けない」。14年ぶりの全国選手権出場まであと1勝。最後の砦は高いからこそ意味がある。

(取材・文 児玉幸洋)
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