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[選手権予選]狙い通り、勝負の後半に決勝点。高松南が34年ぶりの全国へ:香川

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[11.7 全国高校選手権香川県決勝 寒川高 0-1 高松南高 ピカスタ]

 第94回全国高校サッカー選手権大会の香川県予選は7日、決勝戦を行い、寒川高と県総体王者の高松南高が対戦。後半20分に奪ったDF中山知亮のゴールで高松南が1-0で勝利し、34年ぶり2回目の選手権出場を手にした。

 開始からチャンスを作ったのは、高松南。中盤での連携から左右両サイドの突破を引き出し、チャンスを伺う。前半2分にはDF青柳大地が左前方に蹴りだすと、受けたMF川崎来がCKからゴール前にパスを展開。MF北岡晃平がスライディングで合わせに行ったが、わずかに合わず。6分には右サイド高い位置でボールを奪ったMF渚孝太が、素早くゴール前にクロスを入れ、MF浦上拓夢がボレーで合わせたが、シュートはGKの正面に終わった。耐える時間が続いた寒川もカウンターで応酬。10分には左CKから、DF佐藤勇作が決定的なヘディングシュートを放ったものの、中山のクリアに阻まれた。高松南は以降も、「2年生で運動量があるので、『思い切って左足を振ってこい。縦に行け』と伝えていた」(三崎輝久監督)というMF古川智也が2列目からの飛び出しで好機を作り、打ったシュートは前半だけで8本。それでも、中山が「前半は相手が引くのが分かっていた。ゴール前に7、8人いたので普通には崩せないだろうと思っていました」と振り返ったように分厚い寒川の守りを崩せない。

 三崎監督も「副キャプテン(MF小林直登)が大学入試でいなかったので、『今日は思うようなことはできないはず。上手く行かないつもりでやれよ』と子どもたちに伝えていた」と口にしたように、前半を無得点で終えても意に介さず。ハーフタイムには「後半からが勝負」と指揮官に背を押され、残り40分に挑んだ。後半10分には右CKを古川が競り、こぼれ球を浦上が押し込んだが、右ポスト。前半同様に後半もゴールに迫りながらも、1点が遠い展開が続いたが、後半20分にようやく、「今年の強み」(三崎監督)というセットプレーから試合を動かした。左サイドの高い位置でスローインを獲得。FW徳田空がゴール前に勢いよく、ボールを投げ込むと、DF河田大聖がGKと競ったこぼれ球を中山が押し込んだ。残り時間わずかとなってからは寒川のパワープレーに苦しむことに。39分には、寒川のクリアボールがDF裏に抜け、FW和田雅也にゴール前に抜け出されたが、GK岡宗立が冷静に防いだ。直後にもGK大石直輝のキックが高松南のPAを急襲。DFとGKの連係が乱れたところをDF田中優暉に突かれ、がら空きとなったゴールを狙われたが、岡が懸命に戻って、得点を与えず。逃げ切りに成功し、34年ぶりの選手権出場を手にした。

 今年は県総体を制し、26年ぶりに全国総体に出場したが、1回戦で流通経済大柏高に1-5と大敗。大会を終えてからの夏休みは九州、東海へと足を運び、東福岡高や清水桜が丘高といった強豪と対戦し、選手権に向けて照準を合わせてきた。遠征は「こんなにレベルが違うんだって思いましたね。ほとんど自分たちのミスからの失点で、守備が安定しなかった」(中山)と一勝もできずに終わったが、味わった苦渋は無駄にならず。「色んな選手を試したことで、新人戦の頃に比べて、選手層が本当に厚くなったと思う。チーム内競争が激しくなって、スタメン組の闘争心が沸いた」と中山は続けたように、夏以上の手応えを掴んで再び、全国に打って出る。「全国で2勝っていうことを言ってきている。せっかく全国に行くんだから、1回勝って満足するのでではなく、2回勝ちたい。彼らと一緒に年を越したいですね」という三崎監督の言葉を実現する。

(取材・文 森田将義)
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