beacon

[選手権予選]創部4年目の防府商工健闘も、劣勢の時間帯凌いだ西京が3発で山口8強入り

このエントリーをはてなブックマークに追加

[11.7 全国高校選手権山口県予選3回戦 西京高 3-1 防府商工高 県立おのだサッカー交流公園]

 第94回全国高校サッカー選手権山口県予選3回戦が11月7日に行われ、西京高が3-1で防府商工高に勝ち、8日の準々決勝に駒を進めた。

 開始直後、西京はゴール前まで攻め込むと、FW阿部勇利のパスからMF井上椋介がシュートを放った。これは左に外れたものの、最初のチャンスをきっかけにリズムに乗るかと思われたが、その後はパスが思うようにつながらない。田邊宏司監督が「最初のパスが良い形で入ればよかったけれど、今日はボールをしっかり蹴ることができていなかった」と振り返ったように、中盤でのミスが多く、うまく相手ゴール前までボールを運べない時間帯が続いた。

 一方の防府商工は、最終ラインからのビルドアップを意識しつつ、機を見た縦パスからFW中野克哉のテクニックを生かしてのチャンスメークを試みる。またMF泉将弘の左サイドからの攻め上がりで西京守備陣の攻略を目指したが、完全に崩し切ることはできず、前半のシュートは1本のみ。結局、両チーム無得点のまま前半を終えた。

 後半に入ると、防府商工が立て続けに決定機を迎える。5分、中野がハーフウェーライン付近から鮮やかなドリブル突破でゴール前まで運び、フリーだったMF小松笑太朗につないだが、小松の右足シュートは西京GK藤原龍雲の正面を突く。9分にはFW伊藤啓太のドリブルから左サイドにつなぎ、泉が左足で狙ったが、これも右に外れて決まらない。

 そして20分、均衡を破ったのは、劣勢の時間帯をしのいだ西京だった。右サイドからのアーリークロスを、ゴール前で待ち構えた阿部がボレーシュート。やや後方から来たボールに合わせる難易度の高いシュートが、鮮やかにゴール左に決まった。これで勢いに乗ると、24分にはFW小松龍矢が左サイドからミドルシュートを決め、一気に2点のリードを奪う。

 そのまま終了間際を迎え、西京が逃げ切るかと思われたが、アディショナルタイムに入る直前の40分、防府商工が意地を見せた。左からのセンタリングが混戦となって右サイドに流れると、相手のGKとDFがブロックに来ていた状況で、小松が勇気あふれるプレーで頭から飛び込み、ゴールに押し込んで1点差とする。

 だが西京は直後の40+1分、同点を狙って攻め込んできた防府商工の背後を突くカウンターから、小松が左サイドを突破し、パスを受けた交代出場のFW田村飛鳥が決めて3点目。これがダメ押し点となり、結局3-1で勝利を収めた。

 惜しくも敗れた防府商工だが、最後まであきらめずに終盤に粘りを発揮した。かつての防府商が防府商工に変わった際にサッカー部が創部され、まだ4年目という新しいチーム。新人戦、総体予選で敗れたベスト16の壁を、今回も越えられなかったが、松原幸雄監督は「狙いとしては、すべて自分たちの思い通り」と振り返り、2期生の3年生を中心に、相手を追い詰めた選手たちの頑張りを称えた。

 勝負強さを発揮して勝ち切った西京は、8日の準々決勝では山口高と対戦する。田邊監督は「守備をていねいにやりたい」と、2年ぶりの出場を目指しての次の戦いを見据えた。


[写真]後半24分、西京は小松(左)が決勝点となるゴール

(取材・文 石倉利英)
組み合わせ抽選会は11月16日!!
運命の抽選会を今年も日テレジータスでは、生中継で放送。
高校サッカーの新たな歴史に名を刻むのは、どの高校か!?戦いは既に始まっている。


「夢の選手権」への切符をかけて、各地で続く全国を賭けた熱い戦い「地区予選」!
日テレジータスでは、北は北海道から南は九州・沖縄まで47都道府県予選の決勝戦を全て放送。

※↑別サイトへ移動します
▼関連リンク
【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015
 
 
 

TOP