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[MOM1578]国見FW酒井信磨(3年)_J練習参加で成長のエースが大一番で決勝点

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.7 全国高校選手権長崎県予選準々決勝 長崎総合科学大附 0-1 国見高 島原市営平成町人工芝G]

 エースが大一番で決勝ゴールを決めた。伝統校・国見高の準々決勝の相手は選手権予選3連覇中の長崎総合科学大附高。国見の現3年生にとっては入学以来、公式戦で一度も勝利していない高き壁だった。この日も立ち上がりからロングボールの攻撃を封じられ、またセカンドボールも回収されて苦戦。だが、国見は劣勢の中でエースFW酒井信磨が先制ゴールを奪う。

 前半23分、MF内藤総也の左ロングスローをCB菅田真啓が競り勝ってファーサイドへ流すと「ロングスローは少し外からのイメージで入った。外で待っていた方が来るかなと思って、最初から中にいて捕まるよりも外から入っていくことを心がけた」という酒井の下にボールが入る。DFを振り切るように前に出た酒井は「(相手のGKは)最初ロングスローでニアにセットしていて、そこからオレのファーに来た時にこっちは反応できないなと思った」と右サイドから正確に逆サイドのゴールネットを狙ったシュートを選択。狙いすました一撃が長崎総科大附の名手・GK松村優太郎の指先を抜けてゴールへ吸い込まれた。

「嬉しい気持ちもあったんですけど、まだ前半だったので切り替えて」という酒井は喜びすぎることなく試合を再開。前線で運動量を増やしてボールの収まりどころとなり、後半はその突破力で会場を沸かした。20分、24分とスピード、馬力あるドリブルでDFと入れ替わって右サイドからビッグチャンスを演出。終盤にはDFを振り切る抜けだしで決定的なシュートを放った。2点目を奪えなかったこと、警戒されている中で持ち味を出しきれなかったことを猛省していたが、それでもエースが大一番でチームを勝利へと導いた。

 今年、新人戦九州大会準優勝の原動力となった酒井は清水、北九州に練習参加。小嶺英二監督は「経験が大きかった」と口にしていたが、酒井はプロ選手との練習で課題を見つけて帰ってきた。「Jの練習参加したのは大きくて、Jの選手ははたいて次の動きというのが速くて、一個のプレーが終わってもプレーの連動性が凄くて勉強になった。前向いて勝負するところはそれなりに通用すると感じたんですけどオフ・ザ・ボールの動きやキープ力が違うし、パススピード、トラップはまだまだ足りない」。現在は指揮官も認めたようにプレーのスピード感が向上。本人も課題に上げた「メンタルのコントロール」を改善してより試合で結果を残す選手となる。

 今大会は初戦で5得点を挙げ、準々決勝で決勝ゴール。それでも満足せずにチームのために走ってゴールを奪う。「1対1でパス受けたら味方にゴールだと思ってもらえるくらいにやっていかないといけない。ヤマ場の総附を乗り越えたからと言って満足しないで、残り2試合しっかり勝って、自分たちは全国で勝っていく取り組みをしてきた。全国で頂点狙う気持ちでやっていきたい」と力を込めた。
 
(取材・文 吉田太郎)
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