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プレミアでの点の取り方を模索する岡崎「代表でもテーマはゴール」

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 シンガポール戦を翌日に控えた公式練習後の取材エリア。FW岡崎慎司(レスター・シティ)が姿を現すと、地元メディアの大半がすかさず近づき、汗が吹き出しているその顔を真剣に見つめた。シンガポールでのプレミアリーグ人気の高さ、そして“プレミアリーガー岡崎”の認知度の高さを物語る光景だった。

「イングランドに行って、そこでやっていることを代表で出すことが大事だし、そういう年齢、立場になっている」。岡崎はそう話しながら、でも、と続けた。

「自分自身、プレミアリーグのすごいところであったり、ブンデスリーガとここが違うとか、そういうことをまだ判断できたわけではない。1シーズンを通して分かることだと思うし、どこでゴールを取っていくかをいつも意識しているが、プレミアではそれがまだ課題になっている」

 移籍1年目のレスターではデビュー2戦目で初ゴールを決めたが、その後は絶好調男バーディにお株を奪われ、徐々にプレータイムを減らしていった。リーグ戦ではここ3試合先発落ち。ハリルホジッチ監督も「岡崎は今現在、パフォーマンスが落ちている」と心配していたが、「戦える準備はいつもできている。ピッチも1年前と比べて良くなっていて、ボールが走る」と“問題なし”を強調した。

 プレミアでは試合ごとに新しい刺激を受けながらピッチに立っている。「選手の体の強さや、プレーがオープンになったときに個人の能力が必要になること。周りの選手の質が高いこと。フランス系やスペイン人にはスピードや体の強い選手が多いこと。ブンデスにはいないタイプの選手が世界にはいろいろといることを肌で感じている」。そう語る姿には充実感も見える。

 刺激を受けているのは日本代表でも同じだ。今回、1トップ候補にはFW武藤嘉紀(マインツ)とFW金崎夢生(鹿島)と岡崎の計3人が選出されており、「武藤や夢生と高いレベルで競争していきたいし、競争することが日本代表には必要」と言い切る。

「自分のテーマはいつもゴール。シンガポール戦では何よりゴールが必要。早い時間帯のゴール、大事な時間帯のゴール。前回になかった部分をチームで求めたい」。岡崎のパフォーマンスに期待が高まる。

(取材・文 矢内由美子)

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