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[MOM1595]駒澤大高DF高橋勇夢(2年)_値千金のヘディング弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.14 全国高校選手権東京都Aブロック予選決勝 堀越高 0-2 駒澤大高 味フィ西]

 左からのCKに合わせ、ニアサイドへ飛び込んだ。ヘディングで軌道が変わったボールは、ファーサイドのゴールネットを揺らした。舞台が大きくなればなるほど意味合いが大きくなる先制点を決めたのは、駒澤大高の2年生DF高橋勇夢だった。チームはその後も攻勢が続き、圧勝かと思われたが、相手の粘りに手を焼いた。シュート数14対4となった試合だが、終盤に追加点を奪うまで1点差が続いただけに、先制点でチームに優位を与えた意味は大きかった。高橋は「DFの選手として、この大会は無失点にこだわってきた。その中で、数少ないチャンスをしっかりとゴールマウスにたたき込むことができたので、結果的にチームの勝利に貢献できて良かった。野本(克啓)さんから良いクロスが上がって来たので、決めるだけだった。大舞台でも自信を持ってやれば、物にできると思っている」と優先順位が無失点であることを強調しながらも、得点を喜んだ。

 ゴールの場面以外でも、高橋のヘッドはチームの大きな武器となっていた。当然、守備でも効果は抜群。ポジションはSBだが、空中戦はCB並に強い。実際に、両ポジションを兼務できるタイプだ。中学生時代から時間をかけて磨いて来た武器で、相手の攻撃を跳ね返し続けた。憧れているのは、日本代表DF森重真人。2年生のチームリーダーを務める高橋は「DFとしてガッツがあって、チームをまとめるキャプテンシーも持っている選手。自分は2年生だけど、リーダーシップを持って心の準備をするところも意識している」と空中戦の強さだけでなく、目指すべきDF像として森重の背中を追いかけている。

 自らのゴールで全国大会の出場権を獲得。夢は、さらに大きく膨らむ。次は、全国の舞台で攻守にわたって得意のヘッドを見せつける。「まだ東京のチャンピオンになっただけ。僕たちの目標は、日本一。全国大会までの期間、良い準備ができるように取り組みたい」と意気込む男が、憧れの大舞台を前に燃えている。

(取材・文 平野貴也)

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