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接戦制した筑波大が1年で1部復帰!! DF早川主将「無事に責務を終えた」

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 第89回関東大学サッカーリーグ戦2部の最終節・第22節が14日に各地で行われた。勝ち点45の2位・筑波大は、勝ち点42の4位・東洋大と1-1のドロー。勝ち点44の3位・関東学院大が既に優勝を決めている日本体育大に3-7で敗れた。その結果、勝ち点46で単独2位を守った筑波大が来季の1部昇格を決めた。

 主将としてチームを率いたDF早川史哉(4年=新潟ユース)は「後輩たちに何かを残すことができたのは4年生としては良かった」と笑顔。

 3位の関東学院大戦では2連敗(3-4・0-4)、4位の東洋大戦は2戦連続ドロー(ともに1-1)と上位陣相手には勝ち越せないシーズンだったため、「関東学院大と東洋大には勝ちきれていないので、そういう意味では悔いが残っています」と言うが、「そういう悔しさは来年以降に後輩たちが晴らしてくれるだろうと期待しています」と思いは託した。

 来季から古巣であるアルビレックス新潟でJリーガーとして新たな道をスタートさせるDFは「筑波大生としての責務を無事に終えることができたのは本当に良かった。新潟でも難しい日々が始まるとは思いますけど、生き方というのをしっかりと考えながらやっていきたい」と未来を見据える。

 今季の筑波大は早川やDF三丸拡(4年=真岡高)、通算9得点を挙げたFW若杉拓哉(4年=大津高)ら4年生の活躍のみならず、ルーキーの奮闘も光った。開幕戦で先発デビューを飾ったMF西澤健太(1年=清水ユース)をはじめ、開幕戦で途中出場したMF会津雄生(1年=柏U-18)や同試合でベンチ入りを果たしていたDF小笠原佳祐(1年=東福岡高)。昨冬の全国高校選手権を沸かしたDF鈴木大誠(1年=星稜高)やMF鈴木徳真(1年=前橋育英高)も後期リーグでは戦力としてチームを支えた。

 1部昇格を遂げた鈴木大は「先輩たちのお陰」と言いながらも、「後期に出場した10試合では7試合で無失点。守備の安定感を与えられたという意味ではそこそこの仕事は出来たかな」と自身の出来を振り返る。

 鈴木徳も「前期は怪我で出られず、勝って欲しいという気持ちで先輩たちが戦う姿を見ていた。後期はやっと出られるようになって、ピッチに立って先輩と一緒に昇格をつかむことができて、本当に嬉しかった」と微笑んだ。

 U-18日本代表の主力としてプレーする鈴木徳だが、「まだまだ大学サッカーは上には上の選手がたくさんいるので。それに負けないように食らいついていきたい」と貪欲にコメント。

 鈴木大も「個人としてのスキルは上がっていない。チームとして勝つことに焦点を置いてしまって、自分の課題に取り組む時間がなかったので。1部で戦うためには、個人としては全然足りないのでここからやっていきたい」と力を込めた。

 小井土正亮監督の指揮の下、1年での1部復帰を果たした筑波大。しかし目標達成にもルーキーたちは満足せずに上を見つめた。過去14度の優勝を誇る桐の葉の名門が2016シーズンは1部リーグの舞台へ戻ってくる。

(取材・文 片岡涼)
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