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[選手権]憧れの柴崎岳越えなるか…青森山田DF北城「自分たちのサッカーを徹底して勝ちにこだわりたい」

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 青森県予選を19連覇で突破し、第94回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会に臨んだ青森山田高(青森)。毎年優勝候補の一角に挙げられる“北の雄”は、順調なチームづくりを進めており、現在、高校年代最高峰のリーグ戦であるプレミアリーグEASTでJクラブのユースチームをおさえて首位に立っている。それでも、昨季の選手権で1回戦で涙を呑んだ青森山田のキャプテンDF北城俊幸(3年)は表情を崩さなかった。

「プレミアリーグでいい成績を残しているので、チームは好調と言えるのかもしれないですけど、選手権となると3年生の想いもありますし、どんなゲームになるかわからないので、油断せずに自分たちのサッカーを徹底してやりたいと思います」

 左サイドバックとして攻守にわたってチームに貢献し、チームの精神的支柱でもある北城は、昨季まで青森山田の右サイドバックでキャプテンマークを巻いていたDF小笠原学(現早稲田大)と共通点が多い。キャプテンであり、サイドバックであり、さらに寮で同部屋であったという先輩から受け継いでいる部分があるという。

「去年、寮生活で同じ部屋で、サッカーでも私生活でも見てきたんですけど、常に何ができるかを考えていました。サッカーでは改善力があるチームが強いと思うので、常に頭を使う部分を見習って、自分が何かに気がついてチームを勝利に導いていきたいです」

 さらに、今大会は青森山田のOBが大会の応援リーダーを務めている。MF柴崎岳(鹿島)の勇姿に憧れて、北城は同じチームに進むことを決めたという。「自分が小学校6年生のときに、岳さんが選手権で準優勝(09年度)したのを見て憧れて、青森山田中学から6年間やってきました。そういう舞台でサッカーができることに感謝して、1試合1試合戦いたいです」。

 歴史を築いてきた先輩たちでも果たせなかった全国制覇に向けて、MF神谷優太(3年、湘南ベルマーレ内定)、CB常田克人(3年、ベガルタ仙台内定)、GK廣末陸(2年、U-18日本代表)ら充実の戦力が整う。「各ポジションに長所が長けた選手が配置されているので、一致団結したときにはすごいチームになると思う。残りの期間でチームを結束させたいです」と主将は必勝を期する。

 その青森山田が迎える1回戦の相手は、現在、プリンスリーグ中国で2位につける大社高(島根)。1回戦屈指の好カードだ。同リーグで最多得点(15試合45得点)を誇る攻撃力が武器で、キャプテンのFW桑垣誓広(3年)もストロングポイントを「パスサッカー」だと胸を張り、「強い相手に、自分たちのサッカーがどれだけできるかがカギ」と優勝候補相手にも一歩も引く気はない。ライバルである立正大淞南高が持つ島根健在の最高成績ベスト4を上回る「全国優勝」を目標に掲げる。

「いま勢いのあるチームなので、自分たちも受けるのではなく、相手を意識し過ぎず、自分たちのサッカーを徹底して勝ちにこだわりたいと思います」と北城は、来月31日の初戦に向けて気を引き締めた。

[写真]青森山田DF北城主将(左)と大社FW桑垣主将(右)。1回戦屈指の好カードだ

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 奥山典幸)
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連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015

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