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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.71]鳴門GK河野匠哉(3年)_果敢な飛び出しと熱い気持ちでチームを全国へ導く

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[11.15 全国高校選手権徳島県予選決勝 徳島市立高 0-1 鳴門高 徳島市球技場]

 県総体を境に“熱い男”へと変貌を遂げた鳴門高の守護神、河野匠哉(3年)が決定機を何本も防ぎ、チームを3年ぶりの選手権出場に導いた。

「攻撃的なキーパーを目指している」という言葉通り、持ち味はプレーエリアの広さ。チーム戦術も彼の飛び出しを前提にし、DFラインを高く設定しているのが鳴門の特徴だ。DFの背後にボールを蹴られると、ピッチの縦3分の1は河野の飛び出しによって防ぐ。徳島市立高と対峙した決勝戦では、前半からスピードに長けたFW山本史弥の飛び出しを受けたが、タイミング良く前に飛び出し、ゴールを与えず。1点を奪うべく、徳島市立がDF裏へのロングパスを多用した後半も、積極的にPA外へと飛び出し、決定機を防ぎ続けた。最大のピンチは後半24分。味方のファールによって、PKとなってしまったが、彼独自のキック分析によって、コースを的中させてストップに成功。37分に生まれたFW坂本一真の決勝ゴールに繋げた。

「だいぶリスクあるし、ちょっとでも出るのが遅れるとゴールがガラ空きでやられてしまう」と評する現在の守備スタイルを取り入れたのは夏休みから。県総体を終えてから、決まり事がなかったチームを変えるために試した所、選手たちの攻撃的なキャラクターに合った。ただ、無謀とも言える守備スタイルゆえに、当初は失点を重ねて、黒星が先行。それでも、「DFラインが全員2年生だったので、3年の俺がやらなあかんなって思った。それにどのキーパーよりも飛び出しに関しては俺の方が上手いと思っていた」と練習から飛び出しの意識づけを高め、選手権予選では気持ちでゴールを死守し続けた。今予選は無失点。彼の存在がなければ、選手権出場はなかったと言っても過言ではない。

 憧れの選手権に立つ喜びと共に、徳島市立に勝利したことに対し、彼自身感じる物があった。県総体の決勝でも徳島市立と対峙したが、自らのミスで先制点を献上すると、以降は「チームの勢いが出なかった。自分も気持ち的に立ち直れず、集中できなかった」と失点を重ねて、終わってみれば1-5。「悔しい想いをして、責任を感じていたので、そこからずっと自分がチームを引っ張っていこうと居残り練習をしてきた」。誰よりも頑張る気持ちを全面に出すようになった結果、「(河野は)練習熱心。今日の結果も日々の成果が出たのかなと思う。ダレている選手に激を飛ばしたり、一番熱い選手」(MF坂本優斗)に変貌を遂げた。

「あの時があったから、今があると思える。県総体の時に比べて、だいぶ熱くなったし、気持ちが強くなった。メンタル的にも技術的にも伸ばしてきたから、今日は負けるとは思ってなかった」と振り返る河野が全国でも、果敢な飛び出しと熱い気持ちで、チームを勝利に導けるか注目だ。

(取材・文 森田将義)
 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画「全国のつくしを探せ!」! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!


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【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015

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