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怒りのハリル、途中出場の2人を称える「柏木と本田がプラスをもたらした」

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[11.17 W杯アジア2次予選 カンボジア0-2日本 プノンペン]

 ロッカールームに指揮官の怒声が響き渡った。スコアレスで折り返したハーフタイム。バヒド・ハリルホジッチ監督は大声を張り上げ、選手に喝を入れた。

 FW岡崎慎司が「監督は前半が終わって怒っていた」と明かせば、ウォーミングアップのためピッチにいたFW本田圭佑も「怒られる内容だったと思う」と認める。指揮官は試合直後のインタビューで「試合には満足していない。何人かの選手には怒っている」と厳しい表情で言った。

 試合後の記者会見。冷静さを取り戻したハリルホジッチ監督は、しかし不満を隠さなかった。

「勝利することはできた。前半にはまったく満足していない。後半は良くなり、いつもどおり多くのチャンスをつくったが、2点しか取れなかった。選手を祝福しないといけないが、日本代表はもっと良くならないといけない」

 オウンゴールでの先制点。試合終了間際の追加点。ここまで2次予選全敗でE組最下位に沈むFIFAランキング183位の相手によもやの辛勝だった。その中で名前を挙げて称えたのが、途中出場のMF柏木陽介と本田の2人だった。

「柏木と本田がプラスをもたらしてくれた」。特に後半開始から出場した柏木については「彼が入ってゴールに近づけたし、PKも得ることができた。彼は後ろからの組み立てに必要な選手。ダイアゴナルのパスを出せるし、相手の背後にもパスを送ることができる」と絶賛した。

 年内最終戦を「美しく終わりたい」と話していた指揮官。その目標は果たせたのか――。「美しさという意味では、一応勝った。しかし、もう少し点は取れたと思う」。結果は勝利も、満足する終わり方とはいかなかったようだ。

(取材・文 西山紘平)

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