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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.72]浦和ユースDF橋岡大樹(1年)_決して諦めないハート持つビッグクラブの闘将候補生

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[11.15 Jユースカップ決勝 名古屋U18 1-2 浦和ユース ヤンマー]

 ピッチ上の誰よりも熱く吠えている選手が1年生だと聞かされると、一様に「え?」という反応が返ってくる。浦和レッズユースの1年生DF橋岡大樹とはそういう男だ。

 準々決勝で対戦したC大阪U-18の大熊裕司監督は「メンタリティが素晴らしいね。CBのメンタリティを持っている選手だ」と賛辞を送っていた。相手FWに激しく噛み付き、味方を鼓舞しつつ、もしも抜かれようなら最後まで体を張って守り倒す。チャレンジしていく姿勢が失敗に終わることもあるのだが、ただでは終わらせない。ボールデッドまであきらめないというマインドを自然に保ち続けるハートの強さが最大の武器と言える。激しく声を出す選手は、かえって他の部分がおろそかになったりもするのだが、それもない。

 そんな男も決勝の大舞台は勝手が違ったようだ。「立ち上がりは自分を含めて(雰囲気に)のまれてしまった」と苦笑いを浮かべるとおり、全体として名古屋U18の攻撃を受ける展開となってしまった。しばしばマッチアップすることになったのは、名古屋FW森晃太。巧みなドリブルに出し抜かれるシーンもあり、「森くんは本当に上手かった。だからこそ(1対1で)勝ちたかった」と悔しさをにじませた。

 試合の中でもう一つの見せ場は後半、退場者を出して10人で戦う名古屋がギアを上げて一か八かの攻勢に出てからだろう。「名古屋の後半途中からの攻撃は本当にすごかった。10人とは思えなかった」と驚くほどの連続性と迫力を伴う攻撃に、何度も窮地を迎えた。だが、「こんなにいいチームとこんなにいい舞台で戦えるなんて最高でした」と言ってしまえるのが橋岡の強さなのだろう。出し抜かれても折れず、突破されても食らいつく。そして勇気を持って相手FWに対峙し続ける。本来DFとして極めてベーシックな部分だが、最近の日本サッカー界で少々忘れられがちな姿勢を保ち続けた。目標に掲げる元スペイン代表DFプジョルも持っていた魂を存分に見せて、チームメイトと共に名古屋の猛攻をしのぎ切った。

 準々決勝ではC大阪のU-18日本代表FW岸本武流、準決勝では大分U-18のU-18日本代表FW吉平翼、そしてこの決勝では森と、高校年代を代表するハイレベルなストライカーと次々に対峙したJユースカップ。通用した部分への手応えと同時に、課題も痛感する大会だった。「別に優勝して終わりじゃないので、ここからもっともっとやっていきたい」。この向上心を失わない限り、ビッグクラブの闘将候補生は強く大きく伸びていくに違いない。

(取材・文 川端暁彦)
 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画「全国のつくしを探せ!」! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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