ユベントスに所属するイタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォンが、デビューから20年を迎えた。歴史に名を残す偉大な守護神に、多くの賛辞が寄せられている。

　ブッフォンは1995年11月19日、セリエAのパルマ対ミラン戦で若干17歳ながらデビュー。ビッグセーブを披露し、ミランを無得点に抑えて高い評価を受けたこの一戦が、偉大なキャリアの始まりとなった。

　セリエで565試合、イタリア代表で154試合に出場し、スクデットやUEFAカップ、ワールドカップなど数々のタイトルを獲得してきたブッフォンをたたえない者はいないだろう。

　イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は19日、多くの関係者たちの賛辞の言葉を伝えた。その一部をご紹介する。

・ファビアン・バルテズ(元フランス代表)
「サッカーの歴史に足跡を残せ、GKのいろいろな世代に影響を及ぼせる守護神の一人だ。これほど長くトップでいられる選手は少ない。ピッチ内外でのコミュニケーションの取り方など、他人との関係の持ち方にもリスペクトがうかがえる」

・ペトル・チェフ(チェコ代表)
「そのパーソナリティーから、彼は唯一無二の人だ。セーブだけじゃなく、存在感やリーダーシップでもチームメートに大きく影響を及ぼす。守備陣を安心させるんだ。彼のことは盲目的に信頼できる。彼にふさわしいチャンピオンズリーグ(CL)のタイトルを獲得できるように願っているよ」

・ロジェリオ・セニ(元ブラジル代表)
「37歳であるにもかかわらず、彼はアップデートしているかのようだ。モダンな選手で、素晴らしい競争心やリーダーシップを持つ。ユーベで彼が続けていることが注目されるのは、勝利やタイトルを目指すうえで変わらぬ意欲と努力があるからだ」

・ジュリオ・セーザル(元ブラジル代表)
「GKとして称賛していると言うだけでは月並みだ。彼の名前は歴史に残る。GKでも規格外の選手になれることを示してくれた。僕が好きなのは、常に相手のGKと話すことだ。僕も何度も話したし、最初のころの会話を覚えているよ。僕が『一度はユーベ戦でインテルに勝たせてくれよ』と言ったら、『いいぜ、ブラジル戦でイタリアを勝たせてくれるからな』と返ってきたんだ」

・ネルソン・ジーダ(元ブラジル代表)
「常に確実で有能かつスピードのある、洗練された反応を見せるGKだった。いまだに素晴らしいセーブで主役を演じている。世界有数の守護神のままでいるのは偶然じゃない。マンチェスターでのCL決勝で、彼とPK戦で勝負できたことは、キャリアで唯一無二の経験だった。目を閉じると今でもあの瞬間が蘇ってくる」

・トーマス・ヌコノ(元カメルーン代表)
「パルマ時代に(パトリック・)エムボマのおかげで彼を知った。カメルーンでの私の引退試合にも招いたよ。イエスという返答だったけど、私はあまり信じていなかった。空港に向かっているという連絡をもらい、どれほど驚いたことか。彼は金よりも先に謙虚さを大事にする人なんだ。引退するときは、私を引退試合に招いてくれ。彼へのオマージュに、私のラストダイブとする」

・マヌエル・ノイアー(ドイツ代表)
「ジジはずっと世界有数のGKで、ずっと僕の模範の一人だった。彼の年齢でまだプレーしているのはファンタスティックだよ。僕が好きなのは、紳士的で素晴らしいカリスマを持つ人だからだ。僕がもっと若いときも、彼はいつも話にきてくれた。長く続けてほしい」

・アンジェロ・ペルッツィ(元イタリア代表)
「集中を維持することで、今でも世界有数の守護神だ。デビューしたときにみんなが驚いたのは、彼の遠慮のなさだったね。私が驚いたのは、練習でも彼がすさまじく集中していたことだ。特に、誰も負けたくないミニゲームではそうだった」

・ミシェル・プロドーム(元ベルギー代表)
「これほど長く続けるには、素晴らしいメンタリティー、絶対のプロ意識、そして大変な情熱が必要だ。ブッフォンを見れば、その特長をすべて備えていることが誰にでも分かるだろう。37歳でいまだ完全なGKだ。反応も、飛び出しも、守備への指示も素晴らしい。残念ながら対戦したことはないが、世界最高の守護神の一人だと断言できる」

・セバスティアーノ・ロッシ(元イタリア代表)
「彼の飾らないところが好きだね。セーブをするのに、ポストからポストまでジャンプする必要などない。彼のデビュー戦で私はピッチにいた。最初はエールを送り、試合後は賛辞を寄せたよ。消えていく若手は多い。だが、彼は違った。この上なく偉大な選手となったんだ」

・フランチェスコ・トルド(元イタリア代表)
「彼はいかに向上するかを学ぶ。自分に対してすごく仕事をしてきた。それが常に次のステップを踏むための力につながったんだ。私たちは常に競ってきたが、常に素晴らしい敬意を払っていた。EURO2000で彼と交代したときが良い例だ。私に対してとても優しかった」

・ディノ・ゾフ(元イタリア代表)
「絶対的な規格外の選手だ。若いころから、その年齢では誰もできないことをするのを見てきた。8歳下のノイアーとともに、今でもベストの一人だ。あとは、私が40歳でやったことを彼が実現できるかどうか見てみたい。心から、そうなることを願っている」

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